詩のような 世界

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2002年01月07日(月) The forbidden fruit



さあ少年少女たちよ
手にナイフを持ちなさい




僕が最初に見つけたのはアイツだった
イライラするから話しかけなかった
なぜこんなにも苛立つのか




銀色に輝くこの刃物は
誰の血に染まるべきなのでしょう
時間はたっぷりあります
よく考えなさい
チャンスは今しかないのだから




アイツは言っていた
「僕はみんなが好きなんだ」
偽善者め
どうしてそんな奇麗事が容易く口から飛び出すんだ?




獲物は見つかりましたか?
ナイフは綺麗な布で拭き終わりましたか?
ではそろそろ始めましょう
不必要な同情など感じている者はいませんね




僕はアイツを殴ったのに
アイツは真面目な顔して
「何かあったのか?」





スタート!!




僕は泣いた
泣いて泣いて泣いて
「僕だけを見てくれなきゃ嫌だよ」
呟くことしかできず




辺り一面血の香り
数千のナイフが空を舞う
「あら、なんてことでしょう。あの子・・・」




僕は迷うことなく自分の胸にナイフを入れた
最も恥ずべき存在はこの僕
アイツは僕だけを見てるかな?










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