詩のような 世界
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あーあ。
この足が踏んでいる直径1mの円さえも 揺るがすことができないばかりか 小さな地割れすら起こせない僕に 不運を嘆く権利などあるのだろうか。
定めと決めつけないのは 断定してしまったらそこで終わりだから。 それに悲しすぎるし。
それにしても 「元気の出る本」に似た書物を買ってはみたが 開く勇気が出ないのはなぜだろう。 きっと僕は信用していないのだ。 そしてこうも思う。 読後、今と同じ溜息が出たら もう立ち直ることなどできないかもしれない。
広い空を見れば悩みなど吹き飛ぶさ と陽気に演説する馬鹿を粘土にして丸めて ふんころがしに転がさせることにする。 いい気味だ、と笑った瞬間涙が出た。
不幸のどん底に落ちたら後は這い上がるだけだよと 母の母が教えてくれたけれど、 そんなことないみたいだよ。 ここは底なし沼だ。 おばあちゃん、でも僕はあなたが好きです。 僕がどんなに死にたい気分でも 球となった馬鹿が野垂れ死にしなくても
あなたには幸せになってほしいと思う。
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