詩のような 世界
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飛んでいる風船を撃ち落とす勢いで 走り去る昨日
「瞬きしてると置いてかれるよ?」
冷たい風になびく僕の髪を僕の手が梳く 緑色の明りだけを目に入れる 横を掠めるぼやけた影たちよさようなら 手をひらひらさせる余裕すらない
ああ!
何かに気づいたように見せる そんな僕に気づいた人がいることを確認して 白い息でふんわりした玉をつくった
忘れてきたいくつかのものを取りに帰っていたら もうここには戻って来れないように思えて
中性色は寒暖の感じが曖昧だから 僕は安心して寄り添えるのかもしれない 明りが消えても瞼の裏に焼きつけるだけの ちから、が
感覚のなくなった指先は もう凍ってしまったのだろうか 立ち止まり どこかに落とした手袋を探すこと という誘惑
ああ!ああ!
なぜ鼻の奥がつんと痛いの
きっと寒さのせいだね
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