狭 い 行 動 範 囲

TOP

★短編小説2 - 2003年05月14日(水)




前回の日記で、そこそこの反応があったような、そーでもないような…。
でも票を入れてくださる方がいたので助かりました!!
票を入れて下さった方々、ありがとうございます☆

でも、これでここに小説をUPしてもいいという、肯定の意味になるのかしら…?
まぁ私が半ば強制的に「投票ボタン押してください」って言ってた様なもんだったので、そこのトコどーなんでしょ…?


…とりあえず気分で小説書くようにします。
書きたいなぁーと思ったらボチボチ書いてって、読んでみて「まぁそこそこイイんじゃないの?」って思ったら投票ボタン押してやってください。




んじゃ、今回も書きたいなぁーと思ったので、書かせていただきます。
頑張ってついて来て。(苦笑)









[幸せの欠片]



冷蔵庫を見たら、何も無くてビックリした。
近所のスーパーはもう閉まってて、コンビニに行くしかない。
昨日流川が泊まりに来た時に、冷蔵庫の中が空になったのを忘れてた。
だから俺は、久々に食べる一人の夕飯を、コンビニで済ませることにした。


流川のお母さんが「たまにはちゃんと帰って来なさい」と言って、今日は大人しく流川は家に帰っている。
この間も、流川に飯を奢らせたらコンビニで済まされて、もうコンビニの弁当は嫌だと思っていたのに、冷蔵庫の中の物が無かったのなんて知らなくて、結局俺はコンビニに向かう。






コンビニの店員は、部活で遅くなった夕飯を買いに来た俺を見て、「いらっしゃいませ」と緩い笑顔で言っていた。
とても可愛い女の人だった。
肌が白くて、瞳の大きな、とても可愛い女の人だった。
そんな可愛い女の人がレジをやっていると思うと、たまにはコンビニで夕食を買いに来るのも、いいと思った。

女の人をもう一度見ると、下を向いて何か作業をしていた。



お弁当コーナーの方に行って、適当に好きなものを選ぶ。
次から次へと、部活で空かせた腹を膨らませる為に、カゴの中に入れていった。

ふと、お弁当コーナーの横にある、アイスの冷凍ボックスに目がいった。
中には色んなアイスが入っていて、俺はよく流川と夕飯を買いに行く時に、味の濃いバニラのアイスを1つ選んでカゴの中に入れていた。
今日もまた、そのバニラアイスを手にとってカゴの中に入れる。
そのアイスのカップを見ていて、不意に笑みが漏れた。


よく、俺が食後にこのアイスを食べていると、流川は甘いものが苦手なくせに、俺にそのアイスを一口貰おうとして、口を開けて待っているのだ。
俺はいつも「しょうがないな」って言いながら、流川に一口アイスをやる。
そうするとまた流川は、口を開けて「もう一口」とねだっている。
俺はいつも流川に「もう一つ買って食えばいいだろう」と言うけれど、「オメェが食ってるの以外、美味く見えない。」と言い返してきた。

そんな流川を思い出して、笑ってしまった自分が、なんだか情けなかった。








カゴを持ってレジに行く。
レジをやっていた店員の女の人は、長い睫毛を見せるように、俯いた視線でカゴの中の物をレジに通していた。
その睫毛は凄く長くて、そんな睫毛を見ていた俺はまた、流川のあの長い睫毛を思い出す。


また流川を思い出す。


俺はまた、流川の事を思い出して笑ったその微笑みを、バレないようにかみ殺すようにした。


店員さんのお金を受け取るその手は、本当に小さくて綺麗で。
「ありがとうございました。」という声はとても可愛らしい声。
この人は女らしくて可愛い人だと、改めて思った。




コンビニを出て、暗い夜道を歩く。
お弁当やアイスが入ったビニール袋は、音を立てて揺れていた。
通りすがりに、香水の匂いのする、とても美人な女の人とすれ違う。
とても綺麗な人だと、素直に思った。


だけど、どんなに美人な人を見ても。
どんなに可愛い人を見ても。

心にある人の顔は、キツネ顔で仏頂面。





結局俺は、なんだかんだ言って、アイツの事が好きなようだ。




なんだかとても、幸せに感じた。









end








スミマセン、なんだか花流っぽいですねぇ。(汗)
だけど、流川さんに実はメロメロな花が書きたかっただけなんです…。





...

    ←過去
未来→
TOP


↑と思ったらココをクリック
My追加