ノエルの日記
日々いろんなことがあるよね。

2005年06月16日(木) ☆ツバメの子

ツバメの子を保護してしまった。
会社近くのビルの壁にツバメが巣を作っていたのも
そこに5〜6羽のヒナがいることも知っていた。
と、いうか毎朝元気なヒナを眺めながら会社に行っていた。
昼間、銀行に用事があって会社を出た。ピーピーピー・・・
何の声??ツバメの声でした。お母さんツバメが落ちてしまった子を
心配してか騒いでいる。
私がヒナに近づこうとするとツイッツイッと威嚇するように近くを横切る。
答えるようにはじめは声を上げていた子ツバメが声を出さずにヨチヨチと
建物の方へ歩いていってうずくまる。
母ツバメが「危険危険!!身体を隠して!!」といっているようだ。
困った・・・この辺には野良猫もいる(ごはんはもらっているけど)
カラスもいる、ハトもいる、ネズミもいる。
でもツバメは野生動物だ、野生動物には人が手を出してはいけない事になっている。
(どうする、どうする)とりあえず会社に電話をかけた。
出たのは経理の仕事をしているSさんだった。Sさんは今、諸事情で大変忙しい。
が、ツバメが落ちている旨を話して野鳥の会の電話番号を調べてもらった。
野鳥の会に電話をかける。
野鳥の会の人は優しい口調で「巣立ちの雛ではありませんか?」と言う。
「まだ産毛が残っていますし、小さすぎますので巣立ちではなく
落ちたのだと思います。」
「ツバメは人の匂いがついてもまたもとの巣に戻せば育ててくれます、
巣のある建物の人に聞いて、戻せるようなら戻してください。」
「もし、戻す事が出来ないようでしたら、自然の摂理に従うか
放鳥する方向で保護してください」との事だった。
最後に「やさしいお心をありがとうございます」と言われた。
落ちた雛は何かの食事になる運命だ、それが自然の摂理なことはよくわかっている
でも、やっぱり通り過ぎる事が出来なかった。
拾った雛を抱えて(その頃には母ツバメは他の子ツバメのために
ご飯を取りに行ってしまったようだ)建物の事務所へ向かった。
「あの、すみません、ツバメのヒナが落ちてしまったのですが
野鳥の会に聞いたところ戻せるようなら戻してあげてほしいと言われました。
ヒナを戻す協力をしていただけませんか?」と私は言った。
事務所にいた女人は明らかに困った顔をした。そして奥にいる男の人に
視線を投げた。男の人は立ち上がって
「あの巣も本当ははずしたいのですが、取ってはいけないと言われて
仕方なくあのままにしてあります。ですからヒナを戻すのはちょっと
勘弁してください」と言った。
始めから返事はわかっていたんだけどね。
ビルの裏にある駐車場にも「猫やハトに餌を上げないでください、
迷惑しています」って張り紙がいくつかしてあるし。
これで心は決まった。
私はヒナをTシャツに包んで、銀行に行って、それからとりあえずのヒナの食べ物に
発芽玄米ご飯を買って会社に戻った。


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