朝のピーちゃんはなんだか抗議しているように 見えるくらい元気だった。 「ちょっとーこれはずしてよー」と言っているかのようだった。
「ピーちゃん、少しじっとしててよ、かえって危ないからさ」 と、話したところで無理だとは思っているが一応言い聞かせてみる。
午後になって会社に母親から電話がかかってくる。 「ピーちゃんが、ごはん食べなくなっちゃった」 最後に食べた時間を聞いて、早急に食べなくても大丈夫な時間だったので 体力温存のために暗くして眠らせた方がいいのではないかと提案した。
夕方打ち合わせに向かうある駅で母親から電話。 「ピーちゃん、死んじゃったよ・・・。」と。 これから打ち合わせに入らなければならない旨を伝えて 終了後に電話するからと言っていったん切った。
打ち合わせ終了後、会社に戻る予定にしていたのだが 一緒にいた弊社社長が 「このまま、帰っちゃっていいよ。」と言ってくれた。 会社に残っている人に自分の使うマシンを落としてくれるよう 電話で頼んで、帰宅させてもらうことに。
社長と別れた後、急に涙があふれてくる。 明らかに私の判断ミスだ。 ピーちゃん本当にごめんよ。
骨折がわかった時点で放鳥をあきらめるべきだった。 骨がついて、空が飛べても、渡りは無理なんじゃないかと 心のどこかでずっと思っていた。 それなのにテープでグルグルにさせてごめんね。
もしかしたらテープで巻かなくてもピーちゃんは 生きていけなかったかもしれないけど 少なくとももうちょっと自由に動き回れたよね。 ホントにホントにごめんね。
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