やくざ風味の日記
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2005年12月19日(月) 直球ラブ米って胸キュン?!

「根岸さん、好きです。俺と付き合ってください。」
主人公・星野くんの第一話最初のセリフです。

「え?」
ヒロイン・根岸さんの第一話最初のセリフです。

そしてこれは二人がはじめて交わした会話です。




これまでの2年間は5・6年生をもって心身ともに余裕もなく、新規の漫画を開拓する時間がほとんどありませんでした。
彼女いたときは漫画自体あんまり買ってなかったし。金欠で。
しかし今年は3年目ということで、忙しい中でもすこーーーーしだけ心の余裕というやつが出来てきました。彼女いないし(涙)
というわけで2005年は今まで読んでなかった新たな漫画との出会いがあった。
クソもあった。
スカもあった。
しかーし中には、

「なんで今まで読んでなかったんだーーー!!」

と叫びたくなるくらい面白いものもあったのだ。
その中のひとつが「のだめ」である。
そして今回、2005年やくざ風味漫画読書録を語るに欠かせない漫画があるアル。
それが

「ラブロマ」(アフタヌーンKC)

である。
いやこの漫画マジで面白いんですよ。
テーマは直球ラブコメディ!!
冒頭で描いたように物語は星野くんの告白シーンから始まります。
ちなみに根岸さんにとって星野くんは初めて会話をした、つーか存在に気付いた同級生である。
それがいきなり、しかも昼休みの昼飯どき。クラスメートのほとんどが教室で話し聞いてるシチュエーションでの告白である。
その後も会話は続きます。

「返事してもらえませんか?」

「ちょっ、ちょっと待ってよ。私あなたの名前も知らないし」

「星野です」

「なんでまた急に…」

「前から好きでした」

「別に私フツーでしょ」

「かわいいです」

「いやっ…っていうか……」
「こんなトコで告白すんなーーーーーーー!!」
「みんな見てんだろーーーー!!」

(ドッと沸く教室)

「座ってのいいですか?」

「いや、聞けよ。人の話…」

「昨晩、根岸さんに告白しようって思って考えたんです」
「どうやったらこの気持ちわかってくれるだろうって……」
「それで………」
「ホントのコト話せば大丈夫」
「……って思ったんです」

「(変な奴)」
「とともかく」
「星野くん?だっけ?あなたのことも全然知らないし」
「急に言われても困るよ」
「NOです」(キッパリと)

「そういうはっきりした所も大好きです」
「それじゃあデートしてくれませんか?」

「パス」

「なんでですか?」

「一緒だよ。急すぎるしわけわからないよ」
「そーいうのってもう少しお互い知り合ってからじゃないと ヤ」

「成る程!!」

「(バカにされてる!?)」

「では今日一緒に帰りませんか?」
「これ以上は譲歩できません」

「……………………………」
「(なんだよ、譲歩って…)」
「…いいよ。そんくらいだったら」

「良かった!!」
「じゃ放課後」

「はいはい」

(去る星野。同時にドッと湧き上がる教室一同)

「拍手すんなーーーーーーーー!!」←ツッコミの鬼・星野。


てな感じで二人は出会い、すったもんだで付き合うことになります。
天然ボケ・マイペースな星野くん。
ツッコミの鬼・エネルギッシュな根岸さん。
この二人サイコー。マジサイコー!!
最初は絵が好みじゃないなあ…とか思ってたんだけど、一話読み終わるころにはそんな気が全然しなくなりました。
むしろこの絵じゃないと星野くん・根岸さんは表現できないだろ!!って感じです。
作中二人は高校生。物語はべつに突飛な事件が起こるわけでもなく、フツーに進んでいきます。
出会いから付き合うまで。
初デート。一緒に遊んで勉強して。お互いの家に遊びに行ったり。
ホントに普通の日常なんですよ。これが。
同じ四文字でも某「ラブ○な」のように女子寮の管理人になったり、乳やら尻やら毎回ボンボンだしたり、住人のほとんどに惚れられたりなーんてことは起こりません。
でも、そんな普通の日常描写が最高に面白い。
作中、お互いに作りあった弁当を交換して食べるとき星野くんはこう言います。

「世の中もっと大変なことありますよね」
「それに比べたらお弁当なんてささいなことじゃないですか」
「でも、俺達にとっては一大事ですよね」

まさしくそのとーーーり。
こんな感覚で物語はあたたかーーーく進んでいくわけですよ。
究極マッタリ漫画だね。
脇役もいいキャラだし。学校のみんなも最高。
二人のセリフにいちいちスタンディングで拍手乱舞!!
沸いて沸いて祝福の嵐。なんちゅうか「うる星やつら」の教室のノリを思い出しました。
変にリアリティ追求してどろどろしてないのがまたいい感じ。

作中、学校の新聞部が二人のことをスクープしようと追い掛け回した新聞部のコが自然体で、でも幸せそうな二人を見てこういいます。

「普通って刺激的ね」

この言葉ってこの作品の最大のテーマだと思う。
ただいま4巻まで出ており、本誌のほうはあえてチェックしていないので、もう終わっているのかまだ続いているのかは分かりません。(アフタは妙に「げんしけん」と「大きく振りかぶって」が盛り上がってるけど。)
作者もそんなに長く続ける気はないようですが、この漫画星野君たちは卒業して進学したり就職したりまたは結婚して子供できたりとか日常をたんたんと描いていってくれても面白いと思う。
サザエさんみたいにどんどん続けていってほしいね。
でも時間止まってなくリアル進行だし、例えるならサザエさんより「イタズラなキス」みたいに連載続けてほしいです。
マー君やホーシュンなんかは絶対気に入ると思う。
長くなってあいすみません。
最後はラブロマ中一番好きな星野君の言葉でシメます。
どんな場面で使われたのか気になった方はぜひ読んでみてねん。


「ウサギだっていいんです」
「ダサクたっていいんです」
「あなたを愛しています」


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