耳おすますと、
とーい何千年昔の人たちの亡霊の声もする
それらわ、
きまって、
キガのうめき声であり、
いがみ合いのうめき声であり、
おれだけわとゆーうめき声であり、
動物に似たうめき声でもある。
それらわ
遠く、
近く、
やがて阿修羅のよーに、
わしの体中お針金のよーに、
ギリギリとしばり上げてしまう、
そーゆー何万の
生きてる者のうめき声、
それら、
女、男、老若の区別なく
何百万とゆーうめき声がきこえて来る
その声々の中に
死んだちち、ははの声もかすかにきこえる
弟妹たちの声もたしかにしている
やがて、
これらの声たちわ、
世界中のこーゆー種類の
何億とゆー声になって
この年とった
わしの胸に烈しくぶつかってくる
わしわ倒れまいとして
全身に力おこめ、
ひびわれた枯枝のよーなこぶしお
力の限りつよく握りしめる。
しかし、
それが何のたしになろー
しかし
語らなくてわ
しかし
告げなくてわ
余りに屈辱の哀しみに満ちてるおれたち三百万