TENSEI塵語

2001年11月10日(土) 「光射す海」

最近は、きちんと読み終えた本がなかった。
読み始めても放置してしまう。2、3日後には別の本を取っていたりする。
ドラマにかまけてしまったり、仕事や雑用が気になって読書時間も減っていた。
昨日の夕方、名古屋に向かう電車の中で読み始めた鈴木光司の「光射す海」は、
久々にあまり放置することなく、こまめに開いて引き込まれてしまった。
「リング」3部作のような、不思議で奇抜な話ではない。
精神疾患と、遠洋漁業、およびその遭難というものを通して、
人間の心というもの、生きるということ、そういう問題と取り組んだ作品である。

昨日名古屋に行ったついでに、ヤマギワで「王様のレストラン」のサントラを手に入れた。
とりわけ「ガルソンのボレロ」という曲を聴きたくて探していたのだ。
きょうの市吹への行き帰りにCDを通してくり返し聴いていたが、
典雅なムードの音楽を次々に聴くことができる。
下手をすればドタバタ調で品のないドラマになったかもしれない画面を
引き締めていたのは、幸四郎の物腰と、これらの音楽だったのである。

「Hero」DVDは数日かけて見終え、昨日第4話だけ再び見た。
はじめて見たのが第4話で、これで一挙に引き込まれてしまったのだが、
全編見直しても、特筆すべき味わいがこの回にはある。
けれども、じゃあこの回が最高なのかと問うてみると、そうは言いきれない、
他の何話かもそれぞれに優劣つけがたいよさがあって、どれもよいことになってしまう。
松たか子も「Hero」の舞子さん役がやはり一番美人で魅力的である。


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