TENSEI塵語

2001年11月20日(火) 「ロンバケ」DVD入手

仕事帰りにCD屋に向かって、近づくにつれてドキドキするほどだった。
それほど内心待ち焦がれていたわけである。

「もののけ姫」のDVDも同日発売だと最近知って、既にLDはあるけれど、
特典映像欲しさに買う予定で行ったら、こちらは山積みになっていた。
「ロンバケ」は新製品コーナーに見当たらない。
「もののけ姫」といっしょに「ロンバケ」の予約券を出したら、
「たしか見たよねー」と言いながら、長いこと予約品の山を探していた。

夕食後、第1、2話を見た。取材しながら、とも思ったけれど、
久しぶりなので、ついつい先を急ぐように止めずに見続けた。
「ロンバケ」についてはあのころちょいちょい書いたけれど、
今夜特に感じ入ったのは、南が誕生日の朝倉からの電話の話をするところ。
27の時、前の恋人と別れて今年の誕生日はひとりか、、、と思っていたら、
誕生日の午前0時に朝倉から電話があって、
「誰よりも先におめでとうを言いたかった」と言われて、それがその後3回続いて、
「そんなのがず〜っと続くと思ってた」と言うときに、時計が午前0時をさしている。
実は、これが南の31の誕生日の午前0時なのだけれど、
ドラマをはじめて見る場合には、それが後になって2段階でわかって行くのである。
まったく、心憎いほどの手法である。
後になってわかってみると、この午前0時に今年はかかってこなかったわけであり、
それでも南は、それから1日中、朝倉からの電話を待ち続けるのである。
けれども、はじめて見る場合には、その日中の南の姿は、
転職情報誌を見ながらぐ〜たらやっている姿にしか見えないし、
瀬名の電話を約束破って取って、残酷な伝言をしゃあしゃあと報告して、
何事にも悪びれない、しかも文句言われたら怒って出て行く、
無神経で身勝手な女にしか見えない。
けれども、瀬名が偶然見る南の履歴書がすべてを明らかにする。
4月15日、その日は南の誕生日、南はずっと朝倉の電話を待ち続けたのだと。
南のその時の一連の態度は、哀しみと苛々の裏返しなのである。

もうひとつ。
ある日、パチンコ屋で朝倉の姿を見たように思った南は、
翌日、一日中パチンコ屋で朝倉の姿を求める。
けれども、結局朝倉に会えないままパチンコ屋の照明は消えて閉店となり、
失意でとぼとぼと瀬名マンの下まで歩いた来たときに、瀬名のピアノが聞こえる。
この時の智ちゃんの、実に魅力的な微笑。何かほっとするような。。。
これが、後に「瀬名くんのピアノ好きなのに〜」「救われたから」に説得力を与えたのだ。


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