TENSEI塵語

2002年06月13日(木) 野球とサッカー

最近は仕事の都合で帰りが遅く、帰ってから夕食の用意をし、
のんびり飲み食いしていると9時近くになってしまう。
夕食後、ラジオをつけたら、もう8回裏が終わったところらしく、
2対5で巨人はヤクルトに負けていた。
昨日は0対0のうちからもうすでに聞く気も見る気も失せてしまって放っておいたけど、
今夜は3点差にも関わらず、な〜んとなく期待してしまった。
9回表は無難に終わり、裏に入っていきなり清水がホームランで3対5。
これだけで終わってしまうことは非常によくあることだ。
案の定、次の後藤は凡打だった、、が、高橋がヒットで出た。
ここでテレビをつけて松井を見守ったけれど、ボテボテセカンドゴロで、
かろうじてダブルプレーだけは免れて2アウト。
ここで代打清原が登場し、ささやかな期待と大きな不安をもって見守ることになる。
なかなか苦しいバットである。打てるんかいなぁ、、というあやしげな雰囲気。
けれども、2−3のカウントになって、打つんじゃないかな、という思いになった。
そして、本当にツーランホームランとなって、延長戦に入った。
試合は結局、11回裏に、清原の代わりに守備についていた福井の
スリーランホームランがサヨナラ打となって、8対5で巨人が勝った。

サッカーの90分と、野球の9回というのを単純に分割して考えてみる。
きょうの巨人は、最後の2回で5点差を同点として延長戦に持ち込んだ。
サッカーの残り時間20分で5点差もついていたら、もうおもしろくもなくなる。
一挙に逆転ということがほとんど考えられないスポーツである。
1点差勝負であっても、サッカーの場合、あと1分で同点にはできても、
あと1分の土壇場で逆転ということはまず考えられない。
野球では土壇場の一振りで一挙に逆転ということもあり得るところがおもしろい。

そういう意味でもサッカーとは実にもどかしいスポーツであるが、
パスのつなぎ方という点でも、これほどもどかしいスポーツはない。
バスケットボールにしてもハンドボールにしてもバレーボールにしても、
手で直接ボールを扱っているスポーツは、そういうもどかしさがない。
野球の打てる・打てないには、実にもどかしいものがあるけれど、
サッカーのもどかしさはそんな程度のものではない。
それでも、やっぱり見始めたらやめられなくなる。
もどかしいだけに、1点が入るあの瞬間がたまらない魅力になっているのである。
とてつもない苦心惨憺の末に産み出す大いなる喜びという感じが強いのである。


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