一平さんの隠し味
尼崎の「グリル一平」のマスターが、カウンター越しに語ります。
目 次|過 去|未 来
その6
私を見つけて立ち止まり、剃り込みにオルテガが・・・ 「この子は何んや!・・・おまえら何してるんや」
四本指の子分が・・・ 「すんまへん!メシ代もらうまで帰らん言うて座っとるんですわ!・・・もう、帰しまっさかいに!」
すると、オルテガ、が、詰め寄る子分達を止めながら、私を、じーっとみて・・・ 「メシ代は幾らや、まあ!そんな所に座らんと、中に入れ!」・・(えええ!中に入った所を刺される)
オルテガ、が、事務所の中から・・・・ 「ぼく?なーにも心配せんでもええ!はよ!ここへ来て座り!」・・・(やさしく言って刺すんやろ)
私は出前箱かかえるように持って、事務所の中へ・・・そして皮の大きなソファーに座り・・・ オルテガが内ポケットから蛇皮の大きな財布を出しながら私に・・・「なんぼや」・・・、
「あのー今までの分のツケが・・・46500円なんですけど」・・・・ (あああ言うてもた)
まわりの、血ノケの多い子分達が、やばい!と、思ったのか、いっ声に私に向かって・・・ 「何ぬかしとんねん!・・・お・お・親分!このガキ、嘘ついてまっせ!」・・・(いっしょにすな)
オルテガの目の色が変わった・・・私は正直やばい!と、思った!瞬間! 壁に飾ってあった、五本ほどの木刀を一本!取るやいなや、振り向きざまに、 刺青と・剃り込みと・四本指に、横から肩に向かって木刀を振り下ろした 私の耳には、今でもあの時の「ぶうーん」と、いう音がはっきりと残っている、さらに ・・・オルテガが振り下ろしながら一人一人に・・・
「弱い者をいじめるようなヤクザだけにはなるな!と、言うてるやろ!」 ・・・・(親分はすごい!)
つづきは・・・・・・また
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