一平さんの隠し味
尼崎の「グリル一平」のマスターが、カウンター越しに語ります。
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その27
いつものとは
「車海老フライ定食」で車海老が二匹付いてコーンスープとライス付いて、¥850円。
35年前の値段ですが(笑)・・・ハンカチを袖から出して、何気なく和服の襟に沿えて
目の前でチーフが車海老を揚げてくれるのをまっています、たまたまその日は、海老の
ご機嫌が悪く、油が飛び跳ねて、ちょうど正面の女将さんの眉間に油の固まりが!!
そりゃーたまりませんよ!熱いのなんのって!この世の終わりって言う顔でしたよ!
「あ!つううう」 「あ!熱いー」
チーフが驚いて、「すみませひん!」「ごめんなさい!」「大丈夫ですか!」「スミマセン!」 「氷をオシボリに巻いて持って来てえ!」「早くうー!」・・・・そりゃー必死でしたよ
その世界の人には、顔は商売道具ですからね、女将さんも必死で冷やしてましたよ。
私は、あの車海老はどうするのか、とっても気になったのを憶えてます。
またこの次・・・
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