月の夜のつぶやき

2011年11月28日(月) 静かな時の流れ

全てが終わった。
臨終に居合わせるというのは、
私にとっては初めてのことだったが、
離れて暮らしていたにもかかわらず
祖母の最後の瞬間に立ち会う巡り合せになった。

自分の家に帰ってきた今、
実感がないことに戸惑う。
たしかにそこにいたのに、
なぜかまた訪ねればそこに笑顔がある気がする。

これは、もしかすると私の心の抵抗だろうか。
現実を拒否しているのだろうか。

祖母のお決まりの口癖を思い出しても、
涙は出ない。
またその言葉が聞ける気がして、
それが当然な気がして、奇妙だ。

でも、分かっている。
もういない。
そう思うとき、逆にとまらない涙があふれる。

思っているより、押し殺してしまっているのかな。
自分の反応の奇妙さに戸惑う。


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