月の夜のつぶやき

2012年04月10日(火) 涙の理由

とある日記の文章をきっかけに
またも涙があふれてきた。
一般的に、多分泣くような場面ではない。

魂の存在になった方の話で、
肉体を持たなくなったら
触れることやハグすることができない、と。
でも、その方の思いは、
ずっと優しく見守り続けているのだ。


ドイツ人の知人のお母さんを思い出した。
挨拶は必ずハグを伴った。
握手だけでも成り立つ挨拶だけど。
あたたかくて、優しかった。

そう感じたとき、同時に思ったのだった。
子供のときこれが欲しかったのだ、と。
ぬくもり。
なんて安らげるあたたかさなのか、と。

もしかしたら、その人とは
どこかの人生では親子とか、夫婦とか
そういう近い存在だったのかもしれない。
どちらにしてもその日に気づいてしまった。
これが欲しくて、でも欠けていたのだ、と。


友達には、
優しそうな両親でうらやましいな、
といわれたこともある。
でも、それは外からみた印象に過ぎない。

やっぱり、遠慮して暮らしていたんだろう。
母には怯えて暮らしていたことを思い出す。
母にそんなつもりはなかったかもしれないけど。


今も涙がとまらない。
これは癒しの涙だろうか。
それとも、辛い作業の扉を開けてしまったのか。



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