QP-Days
くづき



 専門外の話はわからん

今日の午前中は一家で都内の病院へ行って来ました。
私はここ1週間程風邪ぎみなのでその診察。
いつものPLなんかをもらって終了。
母の知り合いの女医さんで学生の頃から診てもらっている人なんだけど
毎回『何でそんな仕事してるの?実家に戻れば?』って聞くのはやめてくれよ。

こっちもいい年になったんだし、通勤に2時間弱もかかる実家からじゃ
仕事にならないんで独立してんだっつーの。
親に援助してもらってタラタラ遊んで暮らしてる訳じゃないんだ。
キツイ仕事でも好きだからやってんだよー。
朝から深夜まで働いて具合悪くなるのは確かに医者から見れば困ったちゃんな
話なんだろうけどさ。

まあ、私の診察はオマケ。
本題は母だ。

母は『間質性肺炎』という病気になったらしい。
通常の肺炎は細菌やウィルスの感染が原因で気管など肺の入り口付近や肺胞の
内部 (空気のあるところ)に炎症が起こる病。
この間質性肺炎というのは肺胞の壁(間質)に炎症がおきる病気の事で、肺の
細胞が線維化をおこしやすい病気なのだ。

線維化が進むと肺が堅くなってしまい空気が入っても膨らまなくなり、やがて
呼吸困難を引き起こし死に到る。
この病気の治療方法は全く確率されていないのが現状。
一口に『間質性肺炎』と言ってもいろいろなタイプがあり、進行具合も薬の
効果もかなり違いあり、5年後生存率が50%以下のタイプもあれば人に
よってはほぼ完治(慢性化して安定)という可能性もあるらしい。

母に関しては最初に自分の勤めていた病院の医者にはかなり絶望的な話を
された。もう明日にでも死ぬ、位な事を言われた。
本人にはたいした自覚症状はないのだが、その頃の肺の写真は真っ白だった。

しばらく検査入院と安静をかねて入院していたのだが、治療方針としては
年令などを考慮して放置、なのである。

タイプが合わない強い薬は副作用で身体に負担がかかるだけだし、詳細な検査
をする為には全身麻酔で肺の一部を切り取らなくてはならないので、これも
キツイ。癌治療でもそうなんだけど、患部の周りをいじったせいで一気に
病気が進行する事もある為なので仕方ない。

しかし地元の病院はかなり当てにならない雰囲気プンプン。
『深夜にナースコールをしないでください!』と貼り紙が堂々としてあるような
公立病院だからね。(母の勤務先ではないところに入院してた)

で、前述の女医さんはそっちの専門なのでデータ一式もっていわゆるセカンド
オピニオンってやつを受けに来たのだ。

結果としては積極的な治療はしないで様子見、という同じ結果。
ただ肺の写真やCTをみた限りでは今日明日に・・・のような自体では全くない
という感じだなーとは言っていた。
その話は母と彼女二人で暗号文のような3文字アルファベット単語のやりとり
の繰り返しで、一緒にいる私と父は半分ポカーンな状態。

『とりあえずしばらくは大丈夫なんですね?』

と確認する位しかない。

なんだか向こうの病院が用意してくれたデータに必要な数字データがなかった
り、抜けがあったりした事もあり、更にもっと専門の医者にも意見を聞いて
見てくれると彼女が言ってくれたため、最新データとして血液チェックだけ
したもらった母。

KL-6ってやつが結構高いんだってさ。
けどこれも『高い=ヤバイ』、ではなく高いって事は体内でちゃんと病気と
戦っている証拠らしいので今は心配しなくてもいい、って言われた・・・

専門外の話はやっぱり難しい。
うちは母や身内に医療関係者がいるからなにかあってもデータ表1枚である
程度状況を簡単に説明してもらう事ができる。
不安があれば電話やメールやFAXで相談も出来る。
場合によっては一見さんお断りみたいなエライ医者にも意見を聞けるし、その
話も理解できる。
けれど、世の中の普通の家庭の人はどうしているんだろう。
いきなり医者に説明される病状や今後の治療方針などについてパニクったような
状態できちんと理解した上で治療を受けているんだろうか?

深夜のナースコールを禁止してお茶を飲んでる看護師たちの下で何も言えず
何を聞けばいいのかも判らず、ただ医者の『指導』を聞くだけが良い『患者』
なのかな。

※今日の日記で熱心に医療活動に従事されている医療関係の方には失礼な
 表現がある事は謝っておきます。けれど、中にはこちらが素人相手だと
 思ってある種のパワハラまがいの事をする人がいるのは事実ですから。

2005年07月21日(木)
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