航海日誌

2001年06月24日(日) アナタのー髪を切らなきゃ〜(林檎姫)

・・・今日のお題は椎名林檎姫・・・・シドと白昼夢。この前歌ってこれが一番今は歌いやすいですね〜。とゆーこと判明。

さて、今日はあまりの暑さにだれてます。
内容ないので、闇に歌えばのパロいっきまーーーーーーーすっ。
かなり短い上にふざけた内容です、あーくーまーでパロですから!!
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「いやだ。」

「まーまーそんな事言わずにさー。」
「そうですよ、楠木さん。折角ですし、いきましょ水着持って。」
「だから、何が悲しくて海なんだっ。」楠木誠志郎は叫んだ。とは行ってもここはすでに見慣れた我が家ではない。遠く離れたリゾート地とも呼べる場所である。
「悲しくなんかないぞー?青い海、白い砂浜、そして水着の女の子とくればこれで行かなきゃ男じゃない!」何か力説してるのが彼の友人。安芸和宏。
「そーですよー、楠木さん。折角来たのに泳がないのはもったいないですよ。」そう言うのは久保美佳子。彼のバイト先の課長の姪にあたる人物で、別名、「人間お守り」いくら、彼女がいてそんじょそこらの幽霊の類が寄ってこれなくとも。
危険なのだ。
海は誠志郎にとって間違いなく墓地につぐデンジャラスゾーンだった。
それを知っているはずなのに、彼らはいっこうにあきらめる気が無い。
むしろ、そんなものに出くわしたら大喜びしてしまうだろう。

そもそも、何故こんな所にいるかというと、彼のバイト先ー安芸と美佳子のバイト先でもある特殊文化財課、通称ヤミブンの慰安旅行なのだ。
正確に言えば、ヤミブンを含んだお役所の、だ。
こういう団体行動になれていない誠志郎ははじめは断ろうとしたのだが、この二人に止められ、上司に脅され、仕方なくここまで来た。
たった一泊二日の短いものだったが、メンバーがメンバーだけに、彼の心はまるでマリアナ海峡に迷い込んだかの如く陰うつだった。

「今ならヴォイスの半永久のヴォーカリストチケット付き。」
「今ならプラナリアの育成ビデオ付き。」

「どっちもいらん!!」

ここ数時間逃げ回っていたのに、ついに見つかってしまった。問題は、ここをどう切り抜けるかだが。どう考えても彼の味方になりそうな人物はいなかった。

「坊やたち、何してるんだい?」そこに落ち着いた声が入る。
「溝口さん!」誠志郎は地獄に仏とばかりに、声の方を見る。
「ナイトショーがあっちで始まったみたいだよ。夜は危ないから海はやめなさいって・・・これ課長から。」そう美佳子に言う。美佳子は少し残念がっているみたいだったが、気をとり直して、安芸と一緒に野外のステージに向かう。
誠志郎はほっとして、
「ありがとうございます。助かりました・・・。」と溝口にお礼を言う。
溝口は彼の先輩で、諸先輩方々の中ではもっとも味方になる確率の高い先輩だ。
「いや、坊やが困ってるようだったからね。・・・それにこのへんは海が危ないらしいし・・・。」
「ああ、だから課長が・・・」美佳子の身を案じてのことだろう。何といってもうら若き少女なのだ。
「・・・・その危ないもあるけどね。・・・坊やもおいで。エリ子さんのご指名だよ。」
「・・・・・・えええっ。」ほっとしたのもつかの間、誠志郎は思いっきり嫌そうに叫ぶ。陣内エリ子はヤミブンの先代の課長で、今は嘱託としている。
あの課長さえ、その存在には一目おいている女性だ。
誠志郎は選択の余地が無いことを知り、あきらめて歩きはじめた。

「遅かったじゃない。」陣内エリ子の横には彼がもっとも苦手とする人物がいた。
「・・・・うかれるのもほどほどにしろよ。」いやみなくらいの美形。ことあるごとに彼をいじめて楽しんでいるとしか思えない、彼が一度はぎゃふんと言わせたい相手、それがこの有田克也である。課長は隣の隣のテーブルで何やらお役所関係者と話こんでいる。
「うかれてなんか・・・・あれ、美佳子ちゃんたちは・・・?」そこで先に行ったはずの友人の姿を探す。
「さあ?何だか楽しい催しものがあるらしいわ。」エリ子はどこか楽しそうに言う。
そこでスピーチが入る。

「さあ、宴もたけなわとなってまいりました、ここで東京から来てくれたバンドの紹介です!」
誠志郎は耳を疑った。
いや、目も、そして何故自分がここに来たのかも。
「ヴォイスです!拍手でお迎えください〜。・・・・おや、ヴォーカルがいないようですが・・・大丈夫でしょーか・・・」

「嘘だ。」
「坊や。これもお役所仕事。わたしたちの為と思って・・・・行ってくれるわよね?」心なしか低い声でエリ子は言う。
ステージの上では安芸が手をふっている。
いつのまにか、夕美や涼介までいる。
ていのいい、宴会の盛り上げ役になったというわけだ。
甘い言葉でつられた安芸もおそらく美佳子ちゃんもぐるになっていたわけだ。
「客のほとんどは酔って何も聞こえない状態と同じだろうな。」克也は淡々という。何が嫌かって、どう考えてもこのメンバーを前に歌うのは嫌だった。
しかも、宴会だ。
ちろ、とテーブルの先を見ると、課長が目で懇願していた。

誠志郎は溝口の方を見るが、彼のオサキがそれにあわせて誠志郎の足元に移動する。まるで、ステージまで案内するかのようだ。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・仕事、なんだ。」

誠志郎は自分に言い聞かせて、よろよろと重い足を引きずった。
彼の受難はまだまだ続く。



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うぎゃーーーっ。書いてしまったよ。
闇歌ぱろ。
初。小説ばーじょん。(涙歓喜)
あううう。好きなのよう。
できれば歌ってるとこが。幽霊さわぎはこの短さでは無理でしたーーー。あううう。かといって、これ以上かけない、(涙)
そこはかとなく、本編をできるだけ真似っこ。
でもやっぱいいわーーー。思い出しただけでかなりじ〜ん。
・・・リクエストしたら嶺様の番外編とか、誠ちゃんと安芸の出会い編とか書いてくれないかなーーーーっ。
(今さらだけどさ。)
こんな駄文ですが、集英社スーパーファンタジー文庫から出てます。
瀬川貴次「闇に歌えば」しりーず。
めちゃ好き。
いいですよ〜。
・・・・・・・・。眠い。
おやすみ〜。


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