天使に恋をしたら・・・ ...angel

 

 

二人とも欲しい - 2001年05月09日(水)

「二人とも真剣に欲しいんだよ。それがほんとの気持ちだと思うよ。男はずるいからね。わかるような気がする。」 ーある人が言った。


「彼女のことが大事なのに、どうしてわたしも大事なの?」
「・・・わからない。こんな気持ち初めてなんだよ。・・・自分でもわからない。」

「両方とも騙しながら上手くやっていくなんて、僕は器用じゃないからきっと出来ない。だけどきみを離したくない。きみは大切な人だから。ずっと大切にしたい人だから。きみが僕のことを大切に思ってくれてるのもわかるから。彼女への『大事』とは別の『大事』かもしれない。特別なんだ。・・・特別な存在なんだ。」

だから結婚してもわたしとはずっと大切で特別な・・・特別な友だち。友だち。友だち。友だち。友だち・・・。ほかに言葉がないものね。

「・・・ずるい。」
「ずるい? ・・・そうだよね、都合がいいかもしれないけど、だけど。きみにずっといてほしい。それが正直な気持ちなんだ。これだけはわかって。きみがどんなに大切かって。この気持ちは変わらない。絶対に。」

「きみがいなかったら僕は今でも何もできていなかった。ずっと子どものときから音楽で生きていけたらいいなって思ってた。きみがその夢を叶えてくれたんだよ。」

何度も何度もあの人の言葉を反芻する。
大切に思い合ってる。必要とし合ってる。わたしはあの人の夢を支えてる。夢に近づくあの人のこころを支えてる。そしてあの人はわたしの・・・わたしの弱虫なこころを支えてくれてる。


わたしがあなたを大切に思うのとおんなじように、あなたもわたしをそれほど大切に思ってくれてるの? そうなの? 


結婚が別のところにあって、愛しい人がそこに、手の届くところに、いつもいてくれる。ーそれはそれで、きっと必要なこと。


「二人とも真剣に欲しいんだよ。」
・・・少しだけ違うような気がした。








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