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面接の帰り - 2001年06月29日(金) 今日も面接に行った。 先週行った病院の、別の病棟だった。 今日は車で行ったら、お約束通り道を間違えてしまった。 地図を持ってても、ちゃんと行き方を教えてもらってても、間違える。 でも街の中をぐるぐるドライブしたおかげで、そこがすごく素敵なところだということを発見した。 シティとボストンを足して2で割ったみたいなところ。 古い煉瓦のアパートが建ち並ぶ住宅街。煉瓦の赤に街路樹の葉っぱの緑が映える。 住宅街をはずれると、そこはシティと同じ喧噪。 マナーのひどい車がクラクションで喧嘩しながら行き交う。そういうのも好き。 橋を渡ればシティ。蚊トンボの足のような地下鉄の線でも繋がってる。 また素敵な街を見つけて、 また引っ越し願望が生まれちゃった。 実際には当分無理だろうけど。 とにかく先に仕事見つけなくっちゃ。 それに、国家試験の勉強も・・・。 「がんばれ〜、ほどほどにがんばれ〜」ってメールをくれた。 そうやって、いつもプレッシャーかけずに応援してくれるよね。 いつだったか、「落ち込んでる人を励ましてあげようと、明るい音楽ガンガンかけたりしたら逆効果なんだよ」って話をしたら、「あーわかる。病気の人にがんばれって言ったらよけいに辛くなるもんな。本人は病気っていうだけで頑張ってるんだから。」って言ってくれた。ちゃんとわかる人なんだ、そういうこと。 面接は受けるばっかりで、全部結果待ち。長いことかかる。ゆううつになる。 友だちともずっと会ってない。会いたくない。でも、そう言っても責めないでいてくれる。 「待ってるのってしんどいよね。ずっと何もしてなくて、今なんにもやりがいが感じられないんだろ? ひとりでいるし、よけい気が滅入ってるんだよね。」 「だから毎日電話くれるの?」 「そうだよ。最近ずっと元気ないもん。」 最近泣いてないのに。ちゃんと笑って話してるのに。 「無理してない? 電話。」 「してないよ。話がしたいし、電話してあげたい。」 「ほんと?」 「ほんと。」 元気づけてくれるため? わたしのため? それだけ? あなたは? 「・・・。」 「わかってるよ、きみが考えてること。大事だし、好きだから、そう思うんだよ。でも今僕が言ったこと、きみは5%くらいしかわかってないんだろうなあ。」 「どのくらい大事?」 「富士山くらい。」 おかしい。おかしくて、嬉しくて、笑った。 「じゃあ、どのくらい好き?」 「きみは僕のこと、どれくらい好き?」 「世界中で一番好き。」 思いっきり元気よく答えてしまった。今度はあなたが笑う。笑うけど、同じ言葉をあなたは返せない。わたしは返してもらえない。 「あなたは?」 「エベレストくらい。」 「うそ。うそだよ、それは。」 だってそれ、世界一高い山じゃん。わたしは絶対一番じゃないもの。 「ほらまたあ。そうやって暗ーくなる。」 「ほんとのこと言ってよ。・・・だめ。やっぱりうそでもいい。」 また笑う。笑ったあとで「よく聞いてて。いい?」、そう言ってから、囁いてくれる。 「好きだよ。」 「今のはほんと? うそ? どっち?」 「ほんとだって。」 子どもみたいな会話。それでも、飾り立てた言葉よりあなたのそんな言葉が好き。 そして言ってくれた。 「無理しなくていいんだよ。がまんしなくていいんだよ。泣きたいときは泣いていいよ。無理して頑張らなくていいよ。」 また崩れそうになった。 こんなにおんなじ感じ方できるのに。こんなにわかってくれるのに。あなたはわたしの彼じゃない。 面接に行くときはきちんとおしゃれしてくから、帰りにあなたに会いに行きたくなる。 -
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