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彼女 - 2001年08月20日(月) 10月と11月にあの人はまたアメリカに来ることになった。あの人がまたアメリカに来る。前に言ってたこっちの歌手の曲を作る仕事。前とおんなじところだから、またうんと遠いけれど。それでもまた同じ国にいてくれる。あの人は不安だって言う。でもわたしは不安じゃない。何も心配してない。こっちでちゃんと仕事が出来る人だ。才能とか、曲とか、そういうのもだけど、あの人自身がここの空気に相応しい。そういうのって、確かにある。 きみのこと、今は恋人みたいだよ。でもそれ以前にね、きみはほんとに大事な友だちなんだ。きみは僕を大事な友だちって思える? 「恋人じゃなくて友だち」っていう意味じゃなくて、「恋人であって友だち」って。僕たちは親友? 僕はね、きみにしか話せないことがいっぱいある。見栄っ張りだから、不安になったり自信失くしたりしても、絶対人に言わない。だけど、きみにだけは聞いて欲しい。きみにだけは話したい。そういうときに、きみは自分のことみたいに考えてくれる。自分が大変なときでも励ましてくれる。そういうとこが好きだよ。ほんとに好きだよ。きみがいてくれて嬉しい。すごく嬉しいよ。なんでそんなに優しいの? なんでそんなに僕のこと真剣に考えてくれるの? 「そんなのわかってるじゃん。わかんないの?」。わかってるけど。きみは? きみも僕には何でも話せる? 誰にも言えないことも話せる?「そんなこと、知ってるくせに。あたしがあなたの前でしかほんとの自分になれないって」。知ってるけどさ。 僕はきみが好きで、それは僕の中では当たり前のことで、きみに言いたかったことはきみがほんとにどれだけ大事かってこと。好きだけの恋人なら続かない。でも、僕たちはそうじゃないから、ほんとにお互いが大事な存在だから、ずっと終わりは来ないよ。そう思ってる。きみが好きだよ。時々僕を困らせるけど、どんなときでも僕を支えてくれるきみが好きだよ。きみが大事だよ。「彼女のことも大事でしょう?」 ・・・うん。「どのくらい大事?」 ーきみと同じくらい大事。 わたしと話してる時間の方がずっと多いって言った。 わたしのことはわかっても彼女のことはよくわかってないって言った。 彼女は音楽のことも応援してくれないって言った。 わたしには好きっていうけど彼女にはそんなこと言わないって言った。 最近忙しくて会ってないって言った。 それでも、そんなに彼女が大事。 無条件に大事ってこと。 そんなの当たり前じゃんね。 だから結婚するんだよね。 結婚したいんだよね。 ずっと死ぬまでそばにいて欲しいんだよね。 きっととっても可愛い人なんだろうな。 またいっぱい泣いた。いっぱい困らせた。どんどんどんどん悲しくなって、めちゃくちゃなこといっぱい言った。電話を切るときにあの人が聞く。「僕の曲が好き?」。こういうときにあの人はいつもそうやって、確かめる。そしてどんなにぐじゃぐじゃになってても、わたしは間を置かずに答える。「好きよ。あなたの曲が大好き」。 好きよ。大好き。あの人は仕事が一番大事って言う。わたしもあの人の仕事が一番大事。条件付きでもいい。あの人の音楽が好き。彼女にも負けない唯一のこと。 -
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