![]() |
腕の中の安心 - 2001年09月03日(月) 昨日からあの人は1週間の出張。 地獄のような出張って言ってた。 土曜日から帰って来るまで、もう電話出来ないはずだったのに、 「行く日の朝起こして」って言われて電話した。 いつもよりたくさん時間を用意してくれてて、たくさん話せた。 たくさん話して、たくさん笑った。 切るときが淋しかった。 「もう行く時間?」「もう行っちゃうの?」。 何度もそう言いながら引き延ばしたから、 「朝ご飯食べる時間なくなっちゃったよ」って言われてしまった。 「気をつけてね。頑張ってね。」 「気をつけるのと、頑張るのと、どっちが大事?」 「両方。」 「うん。」 切ってから、ひとりで泣いた。そしたら電話が鳴る。 「泣いてると思ったよ。」 「帰って来たら、すぐ電話するから。でも心配だから、時間がちょっとでも出来たら電話する。」 わたしはちゃんと愛されてるよね? 彼女のことをどんなに愛していても。 手に触れられるものも、目に見えるものも、確かめられるものは電話の声以外に何もないけど。 今日はレイバーデーの休日だった。 ドクターがカリビアン・パレードに連れ出してくれる。 まるで別世界のお祭りさわぎ。 カリビアンな熱気。ジャマイカのリズム、キューバのリズム。ウェスト・インディアンのセクシーな民族衣装。きらびやかなオーナメントとコスチューム。カラフルなバンダナを頭に巻き付けた見物客も踊る、踊る、踊る。わたしは腰まで思いっきりベアなミニのドレスを着て、背中に浴びる陽差しがじりじりと気持ちいい。屋台のおもしろそうな食べ物を買っては、ふたりで順番にほおばる。 ドクターは最初から最後まで、はぐれないように手を繋いでいてくれる。 人にぶつかりかけると、抱き寄せてくれる。 時々立ち止まって、抱きしめてくれる。 ときめきじゃなくて、情熱じゃなくて、わたしは心地よくて安心する。 「いい曲だね」ってふたりで聴き入ったダミアン・マーレー。 お祭り騒ぎの中でさえ、ドクターといると穏やかな時が流れる。 音楽に声がかき消されるから、抱き合いながら大声でおしゃべりして笑い合う。 それでも穏やかな時を感じる。 はしゃぎまわる天使を追いかけたときも、夢の話を聞いたときも、ジョークに笑い転げたときも、いつもいつもわたしの中で時が穏やかに流れてたあの5日間のように。 言葉が違うのに、ドクターのおしゃべりがあの人の話に聞こえることがある。 こんなことは2回目。 NユSYNCの「This I Promise You」を車の中で初めて聴いた去年の秋、まるであの人の言葉を聞いてるみたいで泣きそうになった。 ドクターはいったい誰? 天使じゃないのは確か。 会いたい。会いたい。会いたい。 あの人に会いたい。 今すぐ飛んで行きたい。 あの人の腕の中で安心したい。 -
|
![]() |
![]() |