天使に恋をしたら・・・ ...angel

 

 

窓が開かない - 2002年02月11日(月)

窓が開かなくなった。
前から、雨が降ったあとに時々開かなくなったけど、
今日はどんなに引いても引いても、開かない。

窓が開かないとたばこが吸えないから、
鍵を持って出て、アパートの裏口の階段のところまで行って吸う。
そのうち鍵持って出るの忘れて
寒空の下に閉め出されるかもしれない。

そうまでして、わざわざたばこを吸うのは
また悪い虫がわたしの体のどこかに忍び込んでしまって、
どこだかはっきりわかんないけど、胸の辺りがぞろぞろするから。

今日、膀胱に虫が寄生してる患者さんの話を聞いた。
わたしの患者さんじゃないんだけど。
虫だよ、菌じゃなくて。
そんな疾患初めて聞いた。わたしの勉強不足?

わたしの体にも虫は棲みついてるのかもしれない。
あのときから。
きっと蛾だ。
いまだに生きてて、時々バタバタバタバタ暴れては
羽根についた茶色い粉・・・なんて言うんだっけ、
それを胸の辺りに振りまいてくれる。

バレンタインのバカだ。
眠ってた蛾を起こしちゃったのは。

違う違う。弁護士さんに出さなきゃいけないあっちの病院の情報探そうと思って、
サイトに行ったのがいけなかったんだ。

トップのページに載ってる、病院近辺の航空写真。
あのアパートは写ってなかったけど、
病院のどのビルの横の、どの通りを入ったらアパートがあるのかなんか、すぐわかった。

それだけで泣けてきた。

それからバレンタインに繋がった。
一緒に過ごせると思ってた。
赤い薔薇抱えて、わたしじゃなくて誰に会いに行くの?


ねえ、神さまはわたしにくれなかったのかな。
「忘れる能力」ってプレゼント。
違うな。
勉強したことは忘れるもん。
わたしが使い方間違ってるのか。その能力。


バレンタインズ・デーなんかが近づくから、
あの人まで遠のいちゃった。

チョコレートもらうの?
それからほかに何もらうの?
それからそのあとセックスするの?

忘れる能力、あの人の彼女のことに使いたい。
でもそんなこと出来ない。
彼女のことだけ忘れるなんて、
いくら神さまだってさせてくれない。


窓、早く開いて。
蛾がバタバタ落としてく粉を、窓の下に払いたいよ。
それから、蛾。早く寝静まって。
いいの。ずっとそこにいても。
いてくれたほうがいいの。
ずっと飼っててあげる。わたしの体の中で。
いつか綺麗な蝶々になってくれるんでしょう?


あの人のことは、
思い出になんかしたくない。





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