天使に恋をしたら・・・ ...angel

 

 

書けないこと - 2002年05月27日(月)

住みたいなって思ってるところがあって、行ってみた。
思ってた以上に素敵なとこだった。
地下鉄の高架と垂直に延びるメイン通りには、
ちょっとおしゃれなレストランやバーやブティックの合間に
八百屋さんやらお肉やさんやら魚やさんやらベーカリーやらアイスクリームやさんやら、
コインランドリーやら雑貨やさんやらドラッグストアやらコーナーストアやら、
グリークやテックス・メックスやイタリアンやチャイニーズのファーストフードのお店やらが、
ごちゃまぜになって雑然と立ち並ぶ。
わたしの大好きなお花やさんもたくさんあった。
ブロックの角ごとに必ずカフェテリアがある。
地下鉄の高架下にもお店が並ぶ。
地下鉄の高架ってのはおかしいけど、シティのまわりはどこもそうだ。
シティに入ってから地下鉄は地下に潜る。

あまり高級とは言えないとこだけど、そこがいい。
生活感に溢れているのがいい。
お行儀のよすぎるところに住むのはもういい。
がやがやした雑踏に紛れて歩きながら、
行き交う人の顔を見る。レストランのパティオに座る人の顔を見る。
住んでる人の顔の表情を見ると、そこがどういうところなのか少しだけ分かる。

いいなと思った。
活気があって、それでいて落ち着きもあって。
ここならきっと淋しくない。寂しくない。

帰りは病院までの距離と時間を調べてみた。
地図を見ながら走ってると、見覚えのある場所に出てきた。
ドクターのアパートからの高速の出口が病院の前の通りに差し掛かる交差点だった。
もう感傷的に思い出したりしなかった。一緒に仕事に出掛けた朝のこと。
まだなつかしいと思えるほどの余裕はなかったけど。

もうすぐ新しい場所で、新しい生活を始められることが嬉しかった。


だめだ。
いちばん書きたいことが書けない。

あの人の街に少しだけ似てるような気がしたの。
あの人は気に入ってくれるだろうなって思った。
だから引っ越す前にこのアパートに来てくれなくても、もういいやって思えたのに。
電話で話す前までは。

ねえ?
お金が無いより辛いことって、やっぱりあるんだよ。
ギリギリの生活してたって、なんとか生きて行けるじゃない?
心細くたって、頑張るしかないって思うじゃない?
そんなのよりも、もうどうしても動けなくなるほどどうしようもないことってあるんだよ。
どうにもならなくて、どうにもならなくて、誰にも助けてもらえなくて、
こころが粉々になってしまいそうな、
そんな辛さって、お金が無いより辛いよ、わたし。




なんでたったひとつのそれだけの望みが、わたしには叶わないんだろう。



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