天使に恋をしたら・・・ ...angel

 

 

Hug me - 2002年08月06日(火)

わたしの平手打ちなんか多分何ともなくて、カダーは別に平気な顔してた。平気な顔してわたしの腕を押さえてた。

「あなたはあたしをこんなふうにファックして、それであたしの気が済んだと思ってるの? それともあなたの気が済んだの?」。
わざとファックなんて言葉を使った。侮辱されたなんて思わなかったし、悔しくも悲しくもなかったのに、そう言ったら涙がボロボロこぼれた。わたしはただ、喧嘩したままカダーが帰っちゃうのが淋しかった。後味悪い思いをしながらひとりぼっちになるのが淋しかった。
「して欲しかったんだろ?」ってカダーが言った。それをヒドイとも思わなかった。だけどすごくヒドイことされてヒドイこと言われて、ヒドク傷ついたふりをした。

「違うよ。そんなんじゃない。そんなの欲しかったんじゃない。あたし、いつもの優しいあなたに戻って欲しかっただけよ。こんなヒドイ仕打ち初めて。こんな屈辱初めて。こんな残酷なことされたの初めてだよ。あなたって残酷。ヒドイ人。こんな残酷な人今まで会ったことない。残酷残酷残酷。もう好きになんかならない。もう嫌いになる。こんな残酷な人ならもう会いたくない。もうここに来ていらない。Youユre so cruel. Youユre so mean. How could you be so cruel? 」。

カダーの顔を見ながら言い続けた。カダーはわたしの涙をずっと指で拭ってた。
「悪かった。ごめん。泣かないで。」
「泣いてなんかない。」
「残酷なんて言うなよ。僕にそんなこと言うなよ。僕は残酷なんかじゃない。」
「残酷だよ。」
「悪かったよ。ごめん。悪かった。もう泣かないで。」
「泣いてなんかない。」
「きみが好きだよ。」
そう言ってカダーはわたしを抱き締めた。
「好きじゃない。」
わたしは両腕を下に垂らしたままじっとしてた。
「好きだよ。とても好きだよ。」
カダーのくちびるがわたしのくちびるに触れても、わたしは動かずにじっとしてた。
「キスして。」
「しない。」
「Hug me.」
「いや。」
「Hug me.」
「いや。」
「Hug me.」
「いや。」

いつもの優しいカダーだった。いつもより優しい腕だった。気がついたらカダーの背中に手を回してた。あの娘を抱き締めたときみたいに、カダーの大きな肩と背中を、大事に大事に自分の腕で包んでた。

カダーは大きな吐息をついた。





-




My追加

 

 

 

 

INDEX
past  will

Mail