天使に恋をしたら・・・ ...angel

 

 

問題 - 2004年09月07日(火)

3連休の休日出勤はキツかった。
とりわけ昨日のレイバー・デー。ロングウィークエンドにはいつも新規の患者さんが多いけど、この週は自殺未遂の患者さんが5人も入って来た。20代前半の若い子たち。ああ、ひとりは70歳のおばあちゃんだったっけ。へとへとにくたびれた。

今日は日曜日の分の代休。
弁護士さんに会いに行く。2年半前の書類のコピーをもらいに。ちゃんと覚えててくれた。2年半前に電話でしか話したことなかった弁護さんは、会うと電話でよりずっとフレンドリーであったかかった。それから新しい病院の HR に行く。そして問題発覚。だめかもしれない。採用。ボツかもしれない。わたしにはいつもこの問題がつきまとう。わたしにはフリーダムなんてない。この国の「フリーダム」の看板の裏には無数の罠が隠れてる。

とぼとぼとぼとぼ、これから歩き慣れるはずだった病院の前の通りを歩く。デイビッドに電話したけどいなかった。携帯も繋がらなかった。

レイバー・デーの3連休は肌寒いくらい風が冷たかったのに、今日はネチネチ暑かった。暑さと空腹と不安にくたびれて、目眩がしそうだった。


時間がまだ早かったけど、どこにも寄る気がせずにそのままダンス・スタジオに向かった。クラスより1時間半も早く着いて、持ってったアイザック・バシュヴィス・シンガーの本を読んでたら、サルサのクラスメートだったエリカが来た。

8ヶ月ぶり。ケガしてダンスに行けなくなって以来。わたしの足のこと、とても心配してくれた。エリカはサルサをやめて、今ハッスルのクラスを取ってるって言った。ほかのサルサのクラスメートもみんなあのスタジオをやめてしまった。先生が変わっちゃったから。わたしもハッスルを習いたいって思ってたから、話がはずむ。初級のクラスはみんな6時からで、仕事が終わってからじゃ間に合わない。エリカのプライベートの先生じゃない方のハッスルの先生が、少しだけ教えてくれながら踊ってくれた。「サルサやってるからカンがいいよ。中級から入っても大丈夫だよ」って言ってもらえた。それでもうすっかりハッスルのクラスも取る気分。

わたしはベリーダンスのクラスにサインアップして、時間になるのを待った。ベリーダンスも、ずっと一緒にやってた二人の女の子は二人とももういなくて、全然知らない人ばかりだった。

ベリーダンスならサルサより膝に負担がかからないなんて思ってたのは、まだまだベリーダンスのことなんかわかってなかった証拠だと思った。先生は相変わらずハードで、踊りっぱなしの90分はものすごく体力消耗した。ディハイドレイトするかと思った。途中でロビーにお水を飲みに行って、戻って続けたら今度は胃が痛くなった。

くたびれてくると、手と腰と足の動きがバラバラになってしまう。姿勢も崩れてしまう。何食わぬ顔して全然バランス崩さずに踊ってる女の子たちを鏡の中の自分の後ろに見ながら、一生けんめいマネして背筋と腕を伸ばす。ぽっこり奇麗にカーブして飛び出したおなかが羨ましい。それだけはマネできない。

ああ、でもやっぱり好きだ、これ。
サルサもタンゴも好きだけど、ハッスルも習いたいけど、ベリーダンスは違う。一番苦手なのに、一番意欲が沸いて、一番気持ちがいい。一番濃厚なダンスだと思う。

戻れてよかった。


明日、新しい病院の HR に電話することになってる。採用を決めてくれた部署のディレクターが HR にかけあってくれるって言ってた。上手く行けばいい。でも「病院のポリシーだから」って HR が言えばそれまでだ。デイビッドは、もしそういう病院なら働く価値ないよ、って言うけど、移れなくなったらやっぱり残念だよ。ほんとに。だって、同僚たちともアニーのオフィスとも、フロアのナースたちともフランチェスカとも、お別れするのが淋しいなって、もうセンチメンタル気分にひたり終えたのに。


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