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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2002年01月24日(木) 道具 「お酒を止めるのは目的じゃなくて、健康に生き直すための手段である」
「AAは人生という道程を歩むための杖の代わり。単なる道具なのだ」
ソブラエティは到達点ではなく、出発点だといいます。人はワンディの緑色のメダルをもらう時に、スタートラインに立ち、ゴールの無いマラソンランナーとして、走り始めるのです。ハイヤーパワーが「もう走らなくていいよ」と引っ張りあげてくれるまで、一日一日を積み重ねていくしかありません。
ソブラエティは貴重な財産でもありますが、もっとも失われやすい財産でもあります。
アディクションから抜け出のも大変ですが、もっと大変なのは、自分のなすべきことを見定めて、それを達成していくことです。12のステップの目的は「アルコホーリクを社会の役に立つ人間するため」にあります。自分はどんな役に立つのか? 何のために生まれてきたのか?思い悩む時期も成長への道しるべなのでしょう。
「だって、酒止めてるだけじゃつまらないじゃないですか」
という仲間の言葉も身にしみます。
貴重な財産を失った仲間が、受話器の向こうでグラスをカチャカチャいわせながら、恨みのこもった言葉を吐くのを3時間も聞いているうちに、最初の言葉を思い出しました。
今は祈るしかありません。
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