心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2002年06月18日(火) なれないことばかり

僕は6回入院したことがあります。最初のふたつは子供の頃で、盲腸炎と蓄膿症。
あとの四つは全部アルコールがらみの精神病院。 そのたび、仕事をやりかけのまま放り出して入院してしまったわけで・・・。
社長が入院して、ちょうど一週間がたちました。 月曜にいったん顔を合わせただけで、引継ぎもなく、いつまでという期限もなく、ただ一日一日だけを、何とか乗り切ることに専念してきました。誰かが入院してしまって、「残された者の戸惑い」というものを、初めて僕も体験しているわけです。(むろん妻の入院というのは数回あるんですが、それはともかく)。
「とりあえず今週一杯は検査が続くので退院できない」という話が、「検査をしながら経過を見守る必要があるので数週間」、そして「2〜3ヶ月」と、話がだんだん長くなっていきます。まあ、症状は深刻ではなく、すぐに命がどうこうという事態でないのは幸いです。ただ、こちらは、日々(やっていることはともかく、気持ちの上では)新しいことに取り組まなければならないわけで、慣れず、常に不安が伴っています。

言うならば、1ヶ月・3ヶ月とメダルを貰いながら過ごしていたあの頃が戻ってきたような気分です。「大部屋はイヤだから」という理由で、バストイレ電話テレビつきの「まるでビジネスホテル」の部屋の主から電話がかかってきました。「ああしなさい、こうしなさい」という単なる確認事項の繰り返しに過ぎないのですが、聞きなれた声を聞いたときの安心感は、ちょっとAAのスポンサーから電話をもらったときのそれに似ていました。
そう言えば、ToDoリストの先頭に「スポンサーに手紙(3年前の写真)」というのが、いつまでも居残っているのです。子供を連れて遊びに行く、という約束もいつか忘れ去られ・・・


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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