鍋をたたく...鍋男

 

 

Calypso - 2001年05月28日(月)

ジャマイカにレゲエ、キューバにルンバがあるように、トリニダードの音楽といえばカリプソである。メッセージ色が強く、風刺や、批評皮肉のセンスが大事とされる。街の噂やできごと、政治などの風刺で客を笑わせ、かつ正しい道を指し示す。40年50年代のカリプソはこの感じが強く、わかりやすい循環コードにヨーロピアンなメロディ、フィドルやクラリネットなどの軽いメロディ楽器が間奏を入れているものをよく聞く。歌の感じは文句を言っているような少しくらい感じで、その雰囲気は個人的に好きではないが、歌詞を読むとその痛烈な精神と、それをたんたんと唄い、なおかつ笑わせてくれる彼等の精神の高さに感嘆する。

Van Dyke Parks がこのころの雰囲気のカリプソをアルバム「Discover America」の中で、何曲かカヴァーしているので、聞いた人もあるかと思う。

パノラマのスティールバンドで演奏されるカリプソは、その年のヒット曲で、最近はスティールバンドを意識して書かれたカリプソも多く、50年前のものとは別ジャンルと言ってもいいようなカリプソがたくさん唄われている。

最近の若者の間ではもっとビートの強いソカ(Soca)がはやっており、「説教臭いから」とカリプソ離れが進んでいる。
 スティールバンドのカリプソがよく知られているが、もとは歌もの。スティールバンドのカリプソはテンポも速く軽快な感じだが、歌の方のカリプソはミディアムからスローぐらいのものが多い。

ジャマイカンのHarry Belafonte(バナナボートソング等で有名)がカリプソを多く唄ったので、カリプソはJamaicaのものだと言う人がいるが、トリニダードで生まれたものである。彼についてはまた書きたい。


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