一橋的雑記所
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2003年06月02日(月) |
風邪は引いておりませぬ。 |
が。急激に高まったウェイト・トレーニング熱に付き。 腹回りを中心に、筋肉痛に襲われ身動きが取れませぬ…(をい)。
だもんで(何がだもんでだ)。 本日は読了本のみにて、壁紙改装は明日以降に持ち越させて頂きますです…。
○『冷血』トルーマン・カポーティ/龍口直太郎(新潮文庫) 前半の引っ張り具合はまさにミステリー「ノベルズ」の感触で。 しかし、実行犯の内面に迫る後半は「ルポルタージュ」の気配も濃厚で。 いずれにせよ、読了後読み返した最初の章の印象が微妙に変化致しましたのです。 アメリカの都市部を遠く離れた農業地帯が。 互いに良く見知った人々同士の関係で穏やかな共同体を築いていた。 そんな時代の終焉を告げるが如き大事件を扱った、 アメリカ「ノンフィクション・ノベル」の嚆矢、ということで。 何故か、スティーブン・キングの諸作品を思い浮かべた己は 何か間違っておりますですか…?(をい)
○『紅一点論』斎藤美奈子(ちくま文庫) 探しても探しても見つからなかったはずです。 ちくま文庫とは(盲点)。貸して下さった知人に感謝。 気になったのは帯の「女の文庫」フェアなあおりの横に。 小さく書かれた、「男も読んでよし」。 そう言われて奮起せずして何が男か!立て!侍たちよ!(をいこら)。 ま。そりは、ともかく。 表題や表紙裏の要約、各章の煽り文句や作者自身の後書きなどを見て、 「怖い」「馬鹿らしい」「ヲタクを舐めるな」と憤慨された皆様は、 先ず、姫野カオルコ氏による本書解説を読みませう。 活字本には、どんな定点観測も許されるものなのだから、 「目からウロコ」や「そーか、そう読んでも良いんだ〜」的 (ええ、TV版エヴァ最終回に於ける「オメデトウ」の拍手にも似た) 爽快感を以って、斎藤さんの各論は読まれるべきかと己は思うのでありますです。 それにしても、「ヤマト」「ガンダム」「エヴァ」を縦に並べて、 コレだけさっくりばっさりやって下さった斎藤さんを己は、 心より尊敬致しますのです(細かいすっ飛ばしは寧ろご愛嬌で御座いますね/笑)。
昨日から、己的晩酌はウィスキー。 それも、本場英国ウィスキー評論家の評価も高き薫り豊かなピュアモルトながら。 純国産なお名前を誇る(創業者のお名前にちなむものと思われますですが)、あれの十二年ものです。
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