最近、当たり前ののように学校へ行って、バイトに行って、 普通の生活を送っている。これまで、面倒臭がりで 甘ったれで、自分の好きな事しかしなくて、ワガママで不器用で 無愛想で面倒臭がりで、マイナス思考で、とにかくだるい毎日 を送っていたツケでも回ってきたんだろうか、「普通」がツライ。
まるで一週間練習をサボってたあとに入るプールみたい。 競泳は、一日休むと、その分の遅れを取り戻すのに三日かかるという 面倒なスポーツだ。だから、真面目にやってた時は、一応日曜日は 休むものの、とにかく毎日毎日、一日2時間、ニ部練の時は合わせて 四時間、無心に泳いだりしていた。日曜日に休みがあるのは嬉しいけど、 そうすると月曜日の練習がだるい。そんな時、一週間も休んだら、 どうかしら?…普通の練習にもついて行けなくて、ゼエゼエ言う。 腕も足も重たいのに、水を掴む感触も軽くて進まない。 でも、自分の体をバカみたいに使うのが快感で、やめられなくて、 感覚を元に戻す為に、やっぱり、毎日泳いでた。
今までずっと、悲しい事があったのを理由に、私は生きること をサボっていた。…生きることをサボっても、結局そうして 空いた時間にする事も無いくせに、勝手にひねくれて世の中 斜めに見て、何が楽しかったんだろう?楽しくなんて無かった。 ただ、普通に生きてる人を見て、嫉妬して落ち込むだけだった。
私、あなたと付き合ってから、サボるの、少し辞めた。悪い子も 少し返上した。…もうコンビニで傘も盗まないし、煙草も吸わない。 学校もサボらずに、今までより20%増しくらいは頑張ってる。 胃が痛くなるから無理して食べないし、翌日に用事があったら 早く寝るようにしている。…勿論、全部当たり前の事。
当たり前の事なのに。彼はそれを誉めてくれる。 やはり、私は人が居ないと生きて行けない。一人きりで生きても 虚しいだけだもの。一人で生きるのがいやなら、ある程度の 努力は必要不可欠だ。だから、私は少しだけいい子になる事にした。
健康にいい事も、素行がいい事も、善良である事も、それに向って 努力する事も、本当はどれも全然格好悪くなんてない。 男よけに煙草を吸ってみても、何一つ私には得が無かったじゃない。 「私なんてもうどうなったって良かった」…そんな事を考えて 先をつぶしていた自分は、もう要らない。その代わりに自分をいとう 心と、人のために働ける精神を、ちゃんと増やして行かなければ、 と今は思う。いつまた悪い心に埋もれるかは解らないけど、少なくとも 彼がいてくれたら、そうなる前に注意してくれる気がする。
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