どんなに心でさよならを繰り返しても、 過去に在った気持ちは消せない。殺す事が出来ない。
それでも、上から塗りこめる事は出来るから、 もっと、強い力で、どうか私を塗りこめてしまって下さい。
他に隙間が出来ないように、この気持ちが消えないように、 この手を取って離さないでいてくれたら。…右手も、左手も。
…音も無く積もる雪のように、真っ白なまま、 積もり行く貴方とこの時間を愛します。
生温かい暗闇や、真っ黒な過去に、私が足を掬われないように。 私が闇に留まらぬよう、この手を引いて連れて行って。
…貴方の、底まで。約束通り、守って下さい。
|