出来れば、こんな小さな画面にはびこる、全ての言葉が 消えてしまえば良いと思う。
どんなに文字を連ねても、貴方は貴方で、私は私。 好きになればなる程、透明なこの薄い膜に、気付く事しか出来ない。
会えないから余計に、…でも、多分会ったら更に余計に、 この膜を取り除けると、幻想を抱くのでしょう?
言葉は幻覚を誘う。
私はまた、言葉に酔い、言葉はまた、貴方を幻想に誘う。
夜の間だけ、こんなにもポロポロとこぼれて来る言葉の力を、 儚く念って、私は。…貴方に、近付きたいと。…。
…文字は全て、抜け殻。 貴方の眼に止まって、胸に響く頃には。
文字に書き写した、言葉の本当の本質は、書いた瞬間に、夜に融けて消える。 それでも、私は書くのを止めない。…1mmでも、貴方に近付ける。 それを、し続けるために。
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