いしや きいも - 2002年12月12日(木) 素敵な石焼きイモのおっさん発見。 最近はものほしざおでもそうだけど 「いしやーーーーきいも」 のあの声をエンドレステープで垂れ流してるだけの 石焼きイモ屋ばかりでつまらんなあと思っていた。 そしたら、素敵な石焼きイモのおっさん発見。 「いしやーーーーきいも」 これはまあ、変わりませんな、普通と。 「ほっかほっとだよーーーー」 僕、自転車こいでいて、この石焼きイモ屋の軽トラを追い抜いたんです。 追い抜いた直後のこの「ほっかHOT」のフレーズに 「お?」と。 ほっかHOT。 このフレーズにビっときたので運転席をのぞいてみると きちんとマイク片手に「いしやーーーーきいも」とやっている。 自転車をこぐスピードをゆるめる 素敵な石焼きイモのおっさん発見。 しかし、「ほっかHOT」だけでは終わらなかった。 「そこの奥さん、きになりませんか、『ほっかHOT』?」 お。 はなしかけてる。 しかも、「ほっかHOT」を確信犯的に使ったことをほのめかしている。 「これはねー。ある日、とあるおかあさんがわたしのところへ来て言うわけですよ、『唐揚げ弁当下さい』って。要するにわたしが『ほっかほっか』と言うのを聞いてお弁当やさんとまちがえているわけですね。そこでわたしが『申し訳ありません、焼き芋弁当になってしまうのですが』と言うと、『わたしゃあ唐揚げ弁当といっとるんだよう。唐揚げ弁当がないならいいわよ!』と怒られてしまいましてねー。そんなことがあって以来『ほっかHOT』と言うようにしてるんです。」 ほんとかうそかもわからんし、別段おもしろくもないような話を された中年女性は苦笑いをうかべながら足早に軽トラから離れていった。 素敵な石焼きイモのおっさんはマイクを握っていた。 「いしやーーーーきいも ほっかほっとだよーーーー いしやーーーーーきいも ちょっちゅ高いがおいしいよーーーー」 「ちょっちゅ」? しかも「高い」なんて自分で。 素敵な石焼きイモのおっさんはたたみかける。 「そこの平成生まれの若いの。『ちょっちゅ』なんてわかんねーだろ。わかんねーだろーなー。わたしの青春だったんだよ、『ちょっちゅ』。具志堅用高だよ、具志堅用高。すごいボクサーだったんだよ、むかしはな。しらねーんだろうな、平成うまれはさ。あー、かわいそ。」 平成生まれと決めつけられた「若いの」は無視を決め込んでいる。 「かわいそ」って言われたよ。 かわいそ。 ねー、素敵でしょ。 これはね、おっさん、たぶん差別化ねらいだね。 もうかる石焼きイモ屋めざしてがんばってるね。 ものすごく応援したくなるよ。 僕はとても力をもらいました、この石焼きイモ屋のおっさんから。 この時はおなかがいっぱいだったけど、 今度見かけたときはかならず買おう、石焼きイモ。 名古屋市昭和区滝子の交差点あたりで見かけました。 -
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