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■ タン・ビエットの唄/憎しみの銀トート
TSミュージカルファウンデーションの『タン・ビエットの唄』のマチネ公演に 行ってきました。チケットは公演が始まってから劇団へ直接TELで取った3階B 席(でも3階の最前列)。劇場が世田谷パブリックという中規模(700席 位?)なのでそんな席でも舞台はかなり近く、オペラグラスなんかいりませ ん。 とりあえずサクッと。
お話はベトナム戦争時のベトナムが舞台。米軍に虐殺された村の生き残りの幼 い姉妹が解放戦線の兵士達5人に助けられ、激動の時代を未来を信じて生きて いく物語。姉は国に残り過酷な運命と戦い、妹は米軍の残虐行為を世界に伝え る為の使節団と共にヨーロッパに渡りそのまま亡命。・・・そして20年後、 再会を信じてベトナムに戻った妹が見たものは。
ベトナム戦争が舞台のミュージカルというと『ミス・サイゴン』が有名です。 あれはベトナムの少女と米軍兵の悲恋(・・・なのかなぁ?とツッコミたい部 分多数の話)で、こちらは米軍によって人生を狂わされた人々の物語です。
いやー、もうね、土居裕子さん最高っ!!!! 主人公姉妹の姉ティエン役なのですが、その存在感が凄いです。どこまでも優 しく、そして生きる力を感じさせる透明な歌声。彼女の声はこの作品の魂その もののみたいな感じでした。 信念を持ったちょっとテンション高めのキャラって役柄は土居さんは上手い なぁ。あんなお姉さん欲しいです。身体的な演技力と歌に込める演技力のバラ ンスの良さでは本当に素晴らしい女優さんだなぁ、と改めて思いました。最後 のタオ役での姿は鼻血吹きそうな位に可愛かった!!!土居さん・・・おいく つでしたっけ?(^^;
「私だけに」とか「魂の自由」とか土居さんで聞いてみたい。脳内変換してみ るともの凄いシシィが観られそうなのよ。でも土居さんちびっ子だし なぁ・・・石富さんの身体があればなぁ(苦笑)
妹役の愛華みれさんはやはり元宝塚トップだけあって美しいです。周りの男優 さんたちと比べた時の体格の良さがヨーロッパ帰りのフェイっぽくて良かった かも。 歌は土居さんとのデュエットでは、ちとキツイところもありましたが(土居さ ん手加減無しで歌ってるから)全体的には私は嫌いではありません。思い出の 中で幼いフェイと一緒にティエンに話し掛けるところとか良かったです(>m<。
畠中さんは解放戦線の戦士で今はしがないシクロ乗りのトアン。未来が見えな い国の底辺で夢を忘れずに生きている人でした。軽さの中に影がある感じが良 いですね。
脚本的にはちょっと「?」とか思うところもあったのですが、観ている間は気 にならず最後では結構泣けてしまいました。 またここでも土居さんの声が良いんだよ〜。 世界を包みこむ女神様みたいでした。
『タン・ビエット』というのはベトナム語で『さよなら』という意味です。 この『さよなら』が普通に言える国、明日また変わらずに会える事、再会を当 たり前の事として思える国にしていこうという思いが伝わってくる舞台でし た。 作品のシンボルデザインに「蓮の花」が使われていたのですが、あの泥の中か ら長い眠りを超えて美しい花が咲くようにフェイとタオ、そして全ての人々の 未来に光がありますように、と祈らずにはいられません。
しかし、この作品を観て夏に『ミス・サイゴン』観るのは気分的にイヤ〜ンな 感じかも。
場内にお香の優しい甘い香りが漂っていたのも良い雰囲気でした(^^)
夜は帝劇で『フランツ&シシィ、御成婚150周年記念団体観劇』。 Kさん主催の観劇会&お食事会。 舞台の方は・・・すみません。 私この日の銀トートはダメでした。ホントごめん!
※以下は銀トート★LOVEの方は読まない方が良いと思われます。
初めて心底「トートが憎い」と思いました。 今までは「今日のトートの雰囲気は嫌だなぁ・・・こんな人に迎えに来られて なんでシシィは付いていこうと思うんだろう?」と思ったことはありました。 金銀どちらのトートでも感じたことはあります。 けれど、今日の銀トートに関しては許されるなら胸ぐら掴んで殴り倒してやり たい位に終演後に「憎悪」の感情が渦巻いてしまいました。
「『人間』を莫迦にすんなー!!!」ってね。
それが「死」なのか?
愛した女まで壊して喰いつくす事で満足するなら最初からそうしろよ!!! 箱詰めのお人形が欲しいだけって昔の陛下と同じじゃないか!
う〜、こんなに感情温度をあげさせる内野さんの演技力には感服しますが、そ れとこれとは話が別。 トート=「死」は最初から全ての生き物に対して究極の切り札を持った存在で す。 それをあえて使わずにシシィに愛されようと思ったならば、最後まで自分の決 めたルールに従え。「死」で彼女の心を満たすにしても、何故にそんなに汚く て手際の悪いやり方しか出来ないの!? あー、もー、銀トートってホントに頭悪いなぁ!!! ※上の話はあくまでも「トート」に対してです。内野さん御本人に対してでは ないので怪しいウィルスメールなんて送ってきちゃダメよ。
浦井ルドルフの何か憑いてるんじゃないか!?と思うくらいのカッコ良さと歌 と演技の成長ぶりに救われた回でした。 一路シシィも銀トートにひっぱられて、最後まで彼女らしい魂の輝きを保て なかったように感じちゃったしなぁ・・・ショボーン。
終演後の食事会であえて萌え話しかしなかったはそんな訳です。
2004年04月24日(土)
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