曇り時々雨。時おり強く降る時間帯もあった。
気温は25℃に届かなかったが相変わらずの蒸し暑さである。
いったいいつになったら涼しくなるのだろう。
朝の道では昨日まで蕾だった彼岸花が咲いており
何だか不思議と胸がドキドキするのだった。
おそらく「毒」のイメージが強いのだろう。
しかし白い彼岸花はほっと心が和む。
鶏頭も紅い花だがまるで燃えているように見える。
地味な花だがその紅は「情熱」を込めているようだ。
恋焦がれているような「おんな」を感じずにいられない。

工場の仕事はスクールバスの車検整備がまだ終わらず
今日の予約のお客さんには明日まで待ってもらうことにした。
同僚は一生懸命だが思うようには行かないものだ。
義父が散々同僚の悪口を云うので憐れでならなかった。
午前中に宿毛市片島まで集金に行く。
高齢のお客さんなので銀行振り込みは苦手らしい。
手土産に産直店で「秋茄子」を買い持って行ったらとても喜んでくれた。
近くで電気工事をしておりお昼まで停電なのだそうだ。
テレビも見られずお客さんは庭の草引きをしていた。
少し世間話をしてから帰路に着いたが
平田町のローソンで「チキン南蛮弁当」を買い求める。
それを見たら直ぐに食べたくなってしまい我慢が出来ない。
ローソンの裏手に回り桜の木の下でガツガツと食べた。
何と美味しかったことだろう。夢見心地で職場へ帰っていたら
義父から電話があり今朝届くはずの部品がまだ届かないらしい。
よほど待ち兼ねているのだろう苛立ちが伝わって来た。
やまと運輸のドライバーさんに電話したら村内を配達中とのこと。
現在の場所を訊き駆け付けることになった。
配達にも決まったコースがありどうして無理が云えるだろう。
義父のような身勝手がまかり通るはずがなかった。
幸い直ぐにトラックが見つかり荷物を受け取ることが出来る。
忙しいドライバーさんに申し訳なくてならなかった。
義父はエアコン修理をしており部品さえ揃えば今日中に終わりそうだ。
しかしまだ2台も修理待ちの車があり気が遠くなりそうである。
早く直してあげないとエアコン不要の季節になってしまうだろう。
首を長くして待ってくれているお客さんの顔が目に浮かんだ。
整形外科のリハビリがあり3時前に退社する。
市内は雨が降っておらず駐車場も空いておりほっとした。
直ぐに順番が来てU君の笑顔を見ると嬉しくてならない。
まるで鶏頭の花である。これはもう情熱としか云いようがない。
しかし施術中におならが出そうになった。
U君に告げると「我慢して下さいね」と笑うばかりである。
お尻の筋肉を最大限にして堪えたがプスッと一発出てしまう。
笑って誤魔化すことしか出来ないが大きな失態であった。
もう乙女ではいられない。すっかり古希の婆さんである。
おならはその後も出てしまいとうとう3回を数えた。
そうしたらU君が優しく労わってくれて
患者さんにはよくあることらしい。
身体の血流が良くなっている証拠なのだそうだ。
エレベーターの中でにっこりと微笑んでくれて何とほっとしたことか。
鶏頭の花もやがて枯れるだろう。
燃え尽きてしまうその姿が目に浮かんだ。
しかし今は精一杯に咲かなければならない。
※以下今朝の詩
紅い道
触れてはいけない 手折ってはいけない
祖母は厳しい顔でそう云い 子供心に何と怖かったことか
しかし真紅のその花は 緑の畦道に誇らしく咲き 言葉には出来ないような 可憐な美しさであった
どうして毒があるのだろう 触れたら死んでしまうのだろうか
やがて葬列の日が訪れる 何処までも続く紅い道を 祖母の亡骸が運ばれて行った
秋晴れの真っ青な空に 祖母の声がこだましてる
触れてはいけない 手折ってはいけない
棺を取り囲むように 真紅の花が咲いている
祖母は何処に行くのだろう 紅い道に秋風が吹き抜けて行った
|