ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2002年08月18日(日) さっちゃんと私

「ちょっと西村知美して来るよ〜」夫に声を掛けてから・・走ってきた。(笑)
玄関から休まずに大橋の袂まで颯爽と走り抜けたのである。が・・1キロもないみたい。
でも夕べが100メートルだから自分にとってはスゴイことなんだ!
やれば出来るのね。明日は大橋を走り抜けて向こう岸まで行くのだ!

でもね・・帰りは歩いてしまった。さすがに運動不足・・足が引き攣りそうになっていた。
今夜の風も涼しくてとてもいい気持ち。向かい風に抱きつくように歩いて帰った。



ずっと娘の帰りを待っていたら、さっきやっと帰って来た。
21年前の今日・・めでたくお生まれになったのです。
だから盛大にお祝いしてあげようと思っていたのに、「遅くなる」って言うし・・
夫も午後から留守で「晩飯いらない」って言うし・・
仕方なく息子とふたりで質素な夕食を済ませてしまった。

帰宅した娘はかなり幸せそうだった。母さんは何もプレゼント買ってなくてごめんね。
明日みんなでお祝いするからね!ステーキが良いかな?
でも幸せいっぱいの娘はそんなことどうでも良いよって顔をしている。
そして首にかけたペンダントを「ほらほら!いいだろ〜」と見せびらかすのだ。

それはティファニーのペンダントだった。可愛い花のかたちをしている。
生まれて初めてもらった彼からの贈り物だ。「やるぅ〜ええなあ〜」と母はうなる。
それは地元では売っているお店がなくて、どうやら遠くまで買いに行ったらしい。
「B型の男はマメだからね!大事にするんだよ!」と真面目に応援する母・・。

近いうちに会いたいな・・と思っている。絶対いい男に違いないのだ。
とりあえず三人で酒盛りをしたいもんだ。意気投合すると信じて止まない母である。


娘が生まれた日のことを思い出している。
あの日も朝から暑い一日だった。「早く出てきて〜」と叫びたいくらいしんどかった。
ちょうど予定日だったので、気の早い母は朝から病院へ行ってしまった。
まだ陣痛も始まっていないのに、絶対に生まれると信じていたのだ。
案の定病院から追い返されそうになったけど、その時・・ちょっとだけ痛くなった。
だから無理を言ってそのまま居させてもらうことにしたのだ。
あとはひたすら祈っていた。もっと痛くなれ・・ほらほらもっともっと・・。

祈ったかいがあって、やっと夕方から激しく痛み始めた。
看護婦さんがずっと腰をさすってくれて、流れる汗を拭いてくれる。
息子の時と比べたらほんとに至れり尽くせりの病院だった。

すぽん・・そんな感じで娘は生まれた。
泣き声が聞こえるまで生まれた感じがしないくらい楽なお産だった。
しわくちゃの顔を真っ赤にして小さな手足を踏ん張っている。
私は一番最初に“かかと”を触りたかった。そのかたちその感触を確かめたいと思った。

ああ・・やっぱりこれだ。娘のかかとをちょっと触っただけですぐに分かった。
それはいつも私のお臍の横にあって、つんつんと私を蹴っていたそれだったから。
あんまり蹴るのでこそばしたら、それはちょこっと横に逃げる。
そしてまたいつのまにか元の場所に戻って、私にちょっかいを出し始めるのだ。

二歳になったばかりの息子が「たっちゃん?」と聞く。
“さっちゃん”の歌を覚えたばかりで、おもちゃのマイクで毎日歌っていたのだ。
そうだね・・「さっちゃん」って呼ぶことにしよう!

そして娘は「さっちゃん」になった。
お祖父ちゃんが“さ”の付く名前をいっぱい考えて“さほ”と名付けられた。


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