ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2002年08月19日(月) 私に出来ること

あなた・・止めないで!今夜も走るわ・・私頑張るの〜
「おう!行って来い!頑張れよ!」と・・夫は言わない・・(笑)

めげずにバドミントン用の短いパンツを穿き、軽やかに玄関を飛び出した。
ああ・・誰にも見つからなければいいが・・とちょっと心配しながら走り出した。
案の定堤防には近所の住民数名が夕涼み中で、犬の散歩をしている人も居た。
やば・・ちょっとだけコースを変更して、堤防の下の道をこそこそと走る。
今夜は気合いが入っていたので、いつもの時間より1時間も早かったのだ。
ビールも晩御飯も控えめ、お風呂は汗だくになりそうなので帰ってから入ることにした。

早く真っ暗にならないかな・・やっと一番星が見え始めた頃だった。
うん!あの星を目指して走ろう!かっこいいことを思いながら一気に橋の袂まで着く。
すごい息切れがしてしんどいことこの上ない。でも休めばもっとしんどくなりそう。

息を整えながらしばし早歩きに切り替えた。とにかく向こう岸まで行かなくちゃ!
しかしまだ交通量が激しすぎて、クルマのライトがやたらと気になってしょうがない。
いやだ・・私をライトアップなんかしないで・・顔まで照らさないで・・・。
なのに・・後から後からライトが襲って来て照らされたら歩く、暗くなったら走る。
これでは走ってることにはならないなあ・・と苦笑しながらまた走る。

橋の上は涼しさ倍増でとても気持ちが良かった。ふらついて車道に落っこちそうだったが(笑)
目標地点の向こう岸に“遍路道”の道標がある。それにタッチしたらOKと決めていた。
やっと手が届いたら嬉しくてちょっと感動してしまった。ああ・・やれば出来た!

嬉しいと足取りが軽くなる。今度は歩かずに橋を渡ることが出来た。
しかし・・堤防まで帰り着いたらもうふらふらで力尽いてしまったのだ・・(笑)
ついに膝を押さえて立ち止まってしまう。なんのこれしきと思いながら・・もうダメだった。

堤防に自分の影が映し出されて、なんだかもう一人自分がいるような気がした。
その私はとてもだらしない歩き方をしていて、手の振り方が微妙に滑稽なのだ。
くすくす・・と私は笑い始める。みっともないぞ!とからかってしまいたいくらいだ。

家に帰り着いたら靴下が脱げなかった。足が痛くて曲げることも出来ない。
しょうがないので夫に脱いでもらって、えへへ・・と舌を出し可愛く笑って見せた。
「どうせ三日坊主だろうに・・」と夫は言わない。とにかく何も言わない・・。
だから私は頑張ろうと思っている。やれば出来たんだからやれば出来るんだ!

お風呂で足をほぐしたらとても楽になって、何がしんどかったんだろうと思った。
しんどいしんどいと口癖のように言っていた頃もあったけど、それがちっぽけなことに思える。
私にとって走ることは荒治療なのかもしれないけど、何かを越えられるならそれも良いかな。

いろんなこと・・からだのことだけじゃなく心の中の葛藤やわだかまりや・・・
忘れなければいけないことや・・始めなくてはいけないことや・・

たとえば今日が、私にとって特別な日であるのなら・・
もうそれを走り抜けて跳び越えてしまったような気がしている。
不思議な感情が湧いてくる・・とても不思議な夜だ。


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