昨夜の“大文字の送り火”に引き続き・・今夜は夏のとどめか“花火大会”でした。 こうして夏が終わって行くのですね。ああ・・ため息・・・・(笑)
今年こそは間近で見たいと思っていたけれど・・また彼に振られてしまった。(涙) 結婚前は「一緒に見に行こう!」なんて優しく囁いていたのに・・ああ・・なんて薄情な・・。 おまけに「走って見に行け!」なんて言うのです。どんな顔で言ってるんだ・・おい!!
結局諦めることにしてお風呂に入り、家の近くの堤防から遠い花火を見ることにしました。 でも・・なんだかとてもイライラするのです。落ち着かないと言うか、淋しいと言うか・・・。 せめて少しでも近くで見たいな・・と発作的に決断してしまい・・・走ることにしたのです!
県道を走ったり歩いたりしながら隣りの地区まで行き、汗を流しながら見て来ました。 白い花火が上がったのです。雪のような花火でした・・ぱらぱらぱらと舞い降りる雪。 一瞬の出来事のように夢のように・・それは消えるのです。
まだ終わらない花火を背に時々振り向きながらの帰り道・・今度は月が顔を出して来ました。 今夜の月は笑っているのです。ちょっとはにかむように横を向いて微笑んでいるのです。 なぜか・・ほっとしました。とても嬉しくなりました・・・。
今日は・・なんて“いい日”だったんだろうって思っているのです。 午前中は古い友人と久しぶりに語りあいました。 お互いの“いま”についてとか、前世についてとか・・命尽きる時のこととかです。 女としての人生をもう折り返してしまったふたりだけど、変らないことはいっぱいあります。 気が付けばいつもさりげばく傍に居てくれた十代の頃と、何も変わっていないのです。
お互いの詮索をしないこと、心の中まで押し入って掻き乱さないこと・・・ 最後の土壇場まで助けないこと、そして見て見ぬふりをしながらも見守ること。 だからずっと友達でいられたんだよね・・と顔を見合わせて頷いていたのです。
「癒されたいよね・・・」と彼女が言いました。 「いつも求めているよね・・・」と私も言いました。
それはいくら探し求めても見つからず、ぐるぐると同じところを歩き回っているのです。 それは・・本当は自分のなかにあるもので、誰かに与えて貰うものではないらしい・・。 試練を乗り越えていく力・・自分のなかで見つけなければいけないのだね。
最後は笑顔で・・・「じゃあ・・またね!」 しおからトンボがいっぱい飛び交う公園で・・ふたりの夏が終わろうとしていた。
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