ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2002年12月26日(木) 手をあわせて

昨日のこと・・亡くなった叔父さんの家の近くの国道で、親子のお遍路さんに会ったのでした。
男の子は7歳くらい黄色いレイコートを着ていた。時雨の中二人は手を繋いで歩いてた。
お母さんは同行二人の笠を被り白装束に身をかため、30代くらいの綺麗な女性。

私は・・はっとしてクルマのスピードを落としたくらいとても印象的なふたりだった。
この年の瀬に・・巡礼をする親子・・ただならぬ理由があるのだろうと胸が締め付けられるような。

そして今日のこと・・午後からお通夜の準備があり、仕事を休み家路を急いでいた時・・
ちょうど山道を下って国道に出たところだった。足摺岬に通じている峠道の付近。
目の前を歩いているふたりに・・また出会ったのでした。
歩道脇に紅い山茶花が満開で、男の子が立ち止まり花に手をかざしているのです。
お母さんは腰を低めて男の子の顔にぴったりと頬を寄せていました。
「まぁ・・綺麗ね」って言っているように語り掛けているところ・・。

私はその一瞬の再会にすごく胸が熱くなって、ついつい涙ぐんでしまったくらい。
そして片手でふたりを拝んでしまった。クルマじゃなかったら目を閉じて手を合わせたい思い。
こんなふうに二日続けて会えるなんて・・きっと何かの縁かもしれないなんて思った。

そのまま叔父の家まで帰り、お棺に付き添っている姑にこの話をした。
そしたら姑が「ありがたいことだ・・」と手を合わせ涙ぐんだ・・・。
叔父はきっと“いいところ”に行けるのだそうです。弘法大師様が守ってくれてるって。


そんな感じで・・お通夜。酒好きだった叔父のそばに集まった親族一同・・みな酒好き。
悲しみも何処へやら皆で飲んで飲みまくってました。お棺の上にはビールとか熱燗とか。
ながいこと独り暮らしで・・孤独だった叔父。きっと今夜はすごく喜んでいると思う。
ずっと昔・・離婚した奥さんと娘さんがいたそうです。でも・・知らせなかったそうです。
娘さんに会いたいだろうな・・と思った。でも・・誰もその話しをしなかった・・。

明るくてひょうきん者だった叔父の話をいっぱいしてた。
私は何度も死に顔を覗き込んでみたけれど・・何度見ても微笑みながら眠っている。

         
        安らかに眠る・・永遠に眠る夜・・・。





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