どうやら梅雨が明けたらしい。週間天気予報は太陽でいっぱい。 私はすでに右半分小麦色の乙女。太い腕が陽に焼けると男っぽくて逞しい。
今日は3時に仕事を終らせてもらって髪を切りに行った。 久しぶりの美容院。花瓶に向日葵が活けてあった。少し薄い色のレモンみたいな色の。
今年の夏は髪をアップにして決めようと思っていたけれど・・ 昨夜髪を洗って乾かすのがすごいめんどうで。うっとうしいなと思ったから。 いつのまにか肩まで伸びていた髪。パラパラと膝の上に落ちた。夏らしく切る。
自分ではすごく可愛いと思ったのに・・家に帰るとみんなが笑うのだった。 「かまやつひろし」だと息子が言う。まぁ・・そのうち慣れるだろう。笑いたまえ。
暑いのに“すき焼き”を作った。なんとなく食べたかったから。 でも味が薄くて不味いとみんなが言うので。もう一度ガスにかける。 その時入れたお砂糖に・・アリさんが。さっきまでいなかったのにいつの間にか。 息子がそれを見つけて大騒ぎになる。ほんの5匹くらいなのに・・。 捨ててしまえと言うのだった。男達が声をそろえて。ああ・・もったいないのに。
私は気にしないで食べた。娘も一緒に食べてくれた。 すごい残念な気持ちでビールをぐいぐい飲んだ。そしたら・・・ 急に胸のあたりが痛くてたまらなくなって。もしや死ぬのかと思ったくらい。
しばらく横になっていた。みんなの声が聞こえる。口々に私のことを話していて。 息子が「あいつは神経病みだ」と言っている。夫が「早く介護してやれ」と言って。 娘が「大丈夫やろか・・」と心配している。
そして気が付けばみんなが私のところに来ていた。 息子が胃薬と水を差し出して「これ飲んでしばらく寝てろや」と言って。 冷たいビールを一気飲みするから胃がびっくりしただけだぞと言って。 なんだ・・胸じゃないんだ。胃か・・そう思えば確かに胃が苦しい。
「ほうれ・・みんなが心配してるぞ」夫が顔を覗き込んで笑った。
なんかすごいほっとした。うとうとしながら娘が食器を洗う音を聞いていた。
夕暮れの風が心地良い。ありがたき家族たちの声・・・。
|