おひさまと北風小僧が仲良くふれあっているようないちにち。 決して競い合っているのではないのだなと思った。 冬のおひさまは優しくてまるで北風小僧の母親のようだった。
昨日から少し風邪気味。私はめったに風邪をひかないのだけれど。 昨夜は熱が出てしまって早々と布団にもぐりこんでしまった。 なんだかとても悔しかった。風邪なんかに負けないぞって思った。
幸いなことに今朝は熱も下がっていて山里の職場に行く事が出来る。 そうして同僚のお父さんが昨夜遅くに亡くなったことを知った。 病気で入院していることは同僚から聞いていたけれど こんなにあっけなく亡くなってしまうなんてなんとも残念でならない。
覚悟はしていたかもしれないけれど同僚もどんなにか気落ちしていることだろう。 すぐにでも駆けつけてお悔やみの言葉を届けたくてならなかった。
母と一緒に行こうと思っていた。けれども母はすぐに行くとは言わなかった。 私は苛立つ。こんな時にも平然としている母が信じられない気持ちになった。
「ひとは死ぬのよ」「いつか必ず死ぬのだから」口にこそ出さないけれど 母はそう言っているように思った。それはどうしようもないことなのだと。
結局お昼前になり、とうとう私ひとりで同僚の家にお悔やみに行った。 同僚は「ありがとう」って言ってくれた。私は母が来ないことを詫びる。
そうして職場には戻らずそのまま帰路についてしまった。
風邪のせいにして今週はもう仕事を休ませてもらうことにする。
どんな時にも優先すべきことがある。それは人としてとても大切なこと。
そんなことを思いながら、母の涙を垣間見たようにも思った。
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