茜色の空に蝉しぐれがふっている。 連日の猛暑には参ってしまうけれどこんな夕暮れが好きだなと思う。
今日は我が町の山間部で日本一の猛暑を記録したそうだ。 市町村合併をするまでは「西土佐村」と呼ばれていた山村。 何を隠そう、私はその村で生まれてその村で育ったのだった。
夏が大好きだった幼少時代。四万十川で水遊びをした思い出。 近所の人たちと河原でリクレーションをした時のスイカ割り。 そうして母が毎日のように焼いてくれたウナギのかば焼き。 十円玉一個でアイスキャンデーが二個も買えた時代だった。
とてもとても遠い日の夏のことを最近よく思い出す。 それだけ年をとってしまった証拠なのかもしれないけれど もう帰れない夏に思いを馳せるとこの上ない郷愁が込み上げてくる。
あの頃もすごくすごく暑かったのだろうけれど、記憶にはない。 ただそこに夏がある。まぶしい太陽と同じくらいのまぶしい思い出がある。
今日は姑さんがデイサービスに行く日だったのだけれど、 帰宅するまでに部屋のエアコンのスイッチを入れるのをすっかり忘れていた。 気付いた時にはもう遅く、ひたすら謝るしかなくて気分がすごく落ち込んだ。 何事も完璧にはいかないものだ。わかっているけれどついつい自分を責める。
どんな時もあってよし。それくらいの気持ちでいないと長続きできない。 「気にするなよ」と励ましてくれる夫がとてもありがたかった。
この日記を書いている間にすっかりあたりが暗くなっていた。 蝉しぐれもどこへやら。鳴いているのは秋の虫たちではないだろうか。
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