山里の職場へ向かう朝の道、ひとりふたりとお遍路さんの姿があった。 後姿に横顔に会釈をしながら追い越して行く。とても清々しい朝だった。
水曜日、姑さんのリハビリの日であったけれど 山里の母が気がかりでならず、姪っ子に付き添いを頼んでしまった。 そのことで少し義妹のご機嫌を損ねてしまったけれど 気にすることはないよと夫が言ってくれてずいぶんと気が楽になる。
例の試験を明日に控え、母は気が気でないように焦っていた。 私がいないとネットの模擬試験も出来ないこともあって 今回だけは母を助けてあげようと夫と相談して決めたことだった。
そうしてあげて良かったのだなとつくづくと思った。 母はほっとしたように喜んでくれて今日も猛勉強に励んでいた。
きっと大丈夫、もし駄目でも再試験があるよ。 何度だって挑戦できるのだから、気楽に臨めばいいよ。
そう言って励ませば、「いや、一発で合格してみせる」と強気の応答。 母らしいなと思わず微笑んでしまった。すごいすごい頑張り屋さん。
丸くなった背中をよけいに丸めてなんだか猫みたいになって 一生懸命頑張っている母の姿がとても誇らしく思えてきた。
明日もきっと心地よい風が吹くはず。その風を母に捧げたいなと思う。
秋晴れの空の下、風に吹かれながら一歩を踏み出す姿がとてもまぶしい。
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