あんずを連れてプチ散歩に出掛けていたら 家のすぐ近くの路地でお遍路さんに会った。 挨拶をすると笑顔で応えてくれて少しだけ立ち話をする。 犬がとても好きそうな感じであんずにも声をかけてくれた。 もう16歳だと言うと、「頑張ってますね」って励ましてくれる。
早とちりの私はてっきりお大師堂に向かっているのだと思っていた。 でも違ったようだ。お遍路さんはお隣の地区にある民宿へ行くようだった。 「ゆっくりして下さいね」ほんとうにつかの間の出会いと別れになる。
ちりんちりんと鈴の音が路地を遠ざかっていく。 いちばん好きな音は?と訊かれたら私は真っ先にその音を答えるだろう。
夕食後のたそがれウォーキング。今日も薄暗くなってしまった。 明日は雨の予報で夕焼けも見られず、おひさまはかくれんぼをしたまま 鬼の私を残してそっと静かに沈んでいってしまったようだ。
急ぎ足で帰ろうかと思いながら、いやもう少し遠くまでと思った。 思い切って県道を横切るとビニールハウスの明かりが見えていた。 夜も明かりを灯して休みなく野菜を成長させているらしい。 なんだか可哀想だなと思った。せめて夜くらいは眠らせてあげたい。
ふうふうはあはあ、おまけに左足がひきつったように痛い。 どうしてこんなに歩けなくなってしまったのだろうと情けなく思った。
いつかはきっとと胸に抱き続けている歩き遍路の夢。 その夢を諦めないためにも一歩一歩を大切にしたいものだ。
私も鈴の音を鳴らせるかな。ちりんちりんと風と一緒に歩きたいな。
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