目覚めた頃には降っていた雨も夜が明けるともうやんでいた。 どんよりとした曇り日ではあったが、いつもよりちょっぴり暖かい。
日曜日の朝は新聞を見るのがとても楽しみ。 文芸欄に川柳を投稿し始めてかれこれひと月だろうか。 毎週入選とはいかないけれど今朝は自分の川柳を見つけて嬉しかった。 おまけに隣にはペンフレンドの川柳も載っていてよけいに嬉しい。
便りを交換しながら肩を並べて一緒に載ろうねと約束していた。 友もきっと嬉しい朝だったことだろうと思う。
詩や短歌ばかり書いていた若き日々が今はずいぶんと遠い日になった。 詩人だとか歌人だとかそう言われることに誇りをもっていたけれど 今はもうすっかりそんなプライドから解き放れたのだと思う。
それがとても心地よいこと。つくづくと自分は「自由」なのだなと思う。
こだわらず思うがままの五七五。川柳はほんとうに楽しくてならない。
友は何冊も詩集を発刊している根っからの詩人であった。 その詩に添えるイラストも自ら描く絵描きさんでもある。 そんな彼がある日突然川柳に目覚めたらしい。 新聞をよく見ていなかった私に「古新聞をさがせ」と便りを寄越す。
もう九月になっていたけれど八月の新聞に彼の川柳を見つけた。 「くすぼっていないで何かを始めようよ」そんな声が聞こえたような気がした。
まだ始められることのあることのありがたさ。
ひとつのことにこだわらずに好きなように始められることがある。
そう思うとこれからの人生が楽しくてしょうがない私であった。
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