今朝は今季いちばんの冷え込みだったようだ。 山里では初霜がおりていた。朝陽をあびてきらきらとまぶしい。
ふたり向かい合って朝食を食べているとき テレビから「今日はいい夫婦の日ですね」と声がきこえる。 「また生まれ変わっても夫婦でいたいですか?」と問うので 夫に訊くと「さあどうかな」とちょっと意地悪そうに応えた。
私は迷わず「また一緒にいたいな」って言った。 ちょっと照れくさい、でもそれがほんとうの気持ちだったから。
夫は「ん?」って嬉しいのか不思議なのかわからないような顔をした。
だって夫婦になれなかったら子供たちも生まれなかったんだよ。 孫の綾菜だって生まれなかったんだからね。わかるでしょって言って。
「そうだな・・うんたしかにそうだ。綾菜もいなかったんだな」
だからきっと私たちは生まれ変わってもまた巡り会えるのだと思う。 ソウルメイト、いやツインソウルなのだもの。私はそう確信している。
過ぎ去った過去を振り返ると、夫にはほんとうに苦労をかけてきたと思う。 今だから言うけれど一歩間違えば離婚の危機も乗り越えてきたのだった。 寛大な夫のおかげで今の自分がいる。ほんとうに感謝してもしきれないくらい。
観音様のようなひと。いつしか私は夫のことをそう思うようになった。
寝る前の洗面所で歯磨きの順番を待っているとき、 夫の背中を見ていると後ろからぎゅっと抱きついてみたいなとよく思う。
でもいい年をしてそれはとても出来なくて、「カンチョー」と叫んで 夫のお尻に指を突っ込むのが毎晩の楽しみとなりつつある私であった。
おとうさんと呼んだりおじいちゃんと呼んだり。それもまた幸せのしるし。
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