小粒の雨が降ったりやんだり。しずくのような雨音が耳に心地よい。
山里の職場にお中元のクール宅急便が届く。 お得意先のお客さんからで中には美味しそうなワッフルが入っていた。 日持ちのしないものでとにかく早目に食べてしまわないといけないようだ。 ほぼ半分の10個ほどを分けてもらってすごくラッキーな気分だった。
帰り道、母の病院へ寄る。 昨日の手術は無事に終わってとてもほっとしている。 ぐったりとした様子で手術室から出てきた母は開口一番に 「早く帰りなさい」と私に言った。晩御飯の支度があるでしょって。
そんな母の心遣いが身に沁みた。母らしいなってほろりと涙が出そうだった。
昨夜から絶対安静の状態が続いているけれど、にっこりと微笑む母。 左腕を動かしてはいけないらしくがっちりと固定されているのが可哀想だった。
「ねえワッフル食べる?」母の目がきらきらと輝く。 食事制限は無いみたいなので食べさせても良いかなと母に差し出す。 「美味しいねえ」なんだか子供みたいにワッフルを食べる母が嬉しかった。
それから今度は「コーヒーが飲みたい」それはお医者様に訊いてみないと。 入院してからずっと水分補給が制限されていたのだった。 血液の状態に変化が現れるのだろうか、水分を摂り過ぎてはいけないようだった。
おそるおそる詰所の看護師さんに相談に行ってみた。 そうしたらすぐに主治医の先生に連絡してくれて「コーヒーおっけい!」
母は大喜びで冷たいブラックコーヒーを飲むことが出来た。 それはそれは美味しそうに、「なんかビールみたい」って私を笑わす。
「また明日ね」上機嫌の母でいてくれてほんとに嬉しかった。
|