今日も綾菜とお大師堂へ。
四ヶ月ぶりだろうか顔なじみのお遍路さんと再会する。
息子と同じ年。おまけに名前が弟と一緒なのでよく覚えていた。
複雑な事情があり職業遍路の道を選んだのだと聞いていたけれど
まだ若いのだから出来れば故郷に帰って新たな人生を送って欲しいものだ。
けれどもまだ今は帰る気にならないのだそうだ。
なにがいったい彼をそうさせているのかなんともせつなくてならない。
今日はその話には触れず、綾菜がいてくれたからずっと笑顔で。
三人でお供えのお菓子をいただく。「おへんろさんも食べたや」って。
きっと子供が大好きなのだろう。綾菜を抱っこしたいと言って
まるで赤ちゃんにするみたいに「高い、高い」をしてくれた。
事情があって別れなければいけなかった家族の事を思い出していたのかもしれない。
笑顔でいながらも胸が苦しい。そんなつかの間のふれあいであった。
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