梅雨の晴れ間。朝は涼しかったが日中は真夏日に近くなる。
土手の除草作業が始まりあっという間に草が刈られていく。
姫女苑も跡形もなく刈られ他の草と一緒にロール状にされるのだ。
よく牧草地などで見かけるアレである。分かるだろうか。
草は刈られても根は残っているので命を絶たれるわけではない。
成長は早く夏が終わる頃にはまた草の原になっていることだろう。
ある意味「永遠」なのだ。姫女苑も決して嘆いてはいないのだと思う。
山里の職場の庭にはすっかり実を落としたやまももの木。
ねむの木は二本あり妖精のような花を咲かせている。
今日はムクゲの花が咲いているのを見つけて嬉しかった。
百日紅もひっそりではあるが日に日に花が増えている。
季節はそうして確実に夏本番へと向かっているのだろう。

郵便局のS君が配達に来て「止めれたかい?」と訊いてくれる。
私が苦笑いをしたら「やっぱりね」と可笑しそうに笑った。
周りの皆が気に掛けてくれていると云うのに本当に困ったものだ。
反省し自分を責め自己嫌悪に陥るべきだろうと思うのだが
なぜか開き直ってしまって図々しくなっているようだ。
実のところ本当に禁煙したいのかしたくないのか分からなくなった。
そのあやふやな心理が邪魔をしているとしか思えない。
明日は受診日なので正直に今の気持ちを打ち明けようと思っているが
今まで親身になってくれた医師や看護師さんに本当に申し訳ない。
禁煙外来から連絡もせずに逃げ去る人が結構いると聞いていたが
そのような裏切り行為だけは決してしたくはなかった。
もし最終的に完全禁煙を達成出来なくても仕方ないことではないか。
それはあくまでも自分に味方した都合の良い発想であろう。
この半年の間に私は私なりに苦悩を重ねて来たのだと思う。
それは決して無駄なことではなかったのではないだろうか。
けれども自分を赦すほどの寛大な心を持ってはいないように思う。
今日も駄目だった。明日も駄目かもしれない。
いったい自分が何処に向かっているのか皆目見当が付かない。
かつては子豚だった。もしかしたら今も子豚かもしれない。
子豚のまま食肉センターに送られるのだろうか。
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