ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2023年09月05日(火) 取り返しのつかないこと

天気予報が見事に外れて思いがけずに晴天となる。

洗濯物を乾燥機に入れてから出勤したのでなんだか残念でならなかった。

仕方のないことをいつまでもぐじぐじと考えるのは私の悪い癖だ。


義父は徹夜で明け方までお米の籾すりをしていたのだそうだ。

それも雨を見越しての事でまさか晴れるとは思っていなかったらしい。

寝不足もあったのだろう。さすがに疲れた様子を見せていた。

それにしてももうすぐ80歳だとは思えないほどにパワフルである。





午後とても思いがけずに母から着信があった。

開口一番に「どうもご心配をおかけしまして」と言う。

笑っているようには感じなかったがおどけている様子が伝わって来た。

先日来の看護師さんや医師からの電話がまるで嘘だったかのように思う。


下血は止まり9日ぶりにまともな便が出たのだそうだ。

母の言うことなので鵜呑みには出来ないが嘘ではなさそうだった。

点滴もしていないし輸血もしていないと言う。本当のことだろうか。


その後で「お金が無くて困っている」と言い出す。

葛根湯を買って来て欲しいと言ったり自販機でコーヒーを買いたいとか。

認知症ではないと思うがなんとなく言動がおかしいのだ。


葛根湯は医師に相談するように伝え、コーヒーは禁止されている旨を伝える。

腎臓が悪いので水分や刺激物は施設の管理に従わなければいけない。

母は少し機嫌を損ねたようで怒ったような口調になった。


私もまだ仕事中だったので上機嫌とはいかなかった。

とにかく今死なれたらとても困るので「頑張りなさいよ」と告げる。

仕事が忙しくて葬式どころじゃないからとまで言ってしまった。

他に言いようもあっただろう。もっと優しく接すれば良かったのだが。


「はいはい、分かりましたよ」と言ったきりぷつんと電話が切れてしまった。

すぐに掛け直すことも出来たが「もういいや」と思った。


とにかく容態が落ち着いていることが分かりほっと安堵する。

正直な気持ちを言えばもう母に振り回されるのはごめんだと思った。

だいたい娘だから何でも頼めると思うのは大間違いである。

「してくれるのが当たり前」だとでも思っているのだろうか。

それは違うでしょお母さん。ついつい強い言葉を吐き出したくなる。



仕事を終えて帰り道。考えたくもないはずなのに母のことを考えていた。

もしかしたら母の声を聴くのは今日が最後ではないかと思ったのだ。

近いうちに容態が急変することも在り得るだろう。

それは今夜かもしれないし明日かもしれないのだ。


もし今日の電話が最後だとしたら私はどれほど後悔することだろう。

それが私と母の確執のようなものであるならばなんと残酷なことか。


長い人生、取り返しのつかないことはあまりにも多過ぎるようだ。


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